ミルズ 神曲 カンタベリー物語
ナマケモノは削除され
欲の深いものは駆逐される
マルタの勇敢なる者たちとは争うだろう
MMRタナカ(以下タナカ) 「ナマケモノか! なつかしいなあ。 オレ、コスタリカに旅行したとき、実際見たことあるんだよ。 それも道路を横断しているところをさ! 地元の人も滅多にみたことないんだって。 オレのフェイスブックに写真をアップしてあるから見てみてよ」
MMRトマル(以下トマル) 「タナカさん、自慢ばなしはそのくらいにして、解読にとりかかりましょうよ!」
タナカ 「ス、スマン・・・ つい興奮してしまって・・・」
トマル 「この詩のなかでは・・・ あ、これは知ってますよ。 『神曲』ってイタリアの詩人・ダンテが書いたものじゃないですか! それに『カンタベリー物語』はイングランドのチョーサーが書いたものですよ。で、ダンテは・・・」
タナカ 「待てまて! さすがは日本の最高学府出身なだけあるなあ。 話だしたらキリがなさそうだ。 だが、このふたつには共通点があるな。 ふたつとも13~14世紀、つまりルネサンス期に書かれたというところだ」
トマル 「もしかして、この詩はモーニングで不定期連載中の『チェーザレ 破壊の創造者』のことをあらわしているんじゃないでしょうか!?」
タナカ 「たしかに! あの歴史の闇に葬られた人類史上、最も美しき英雄・チェーザレ・ボルジアの生涯を描いている名作か。 かっこいいよな。 読んでいると中世にひたっているようで、あの生き方にあこがれてしまうよ」
トマル 「じゃ、これで解読できましたよね」
タナカ 「しかし、ナマケモノとか、欲の深いもの、マルタなどとは関係性が見えないな」
トマル 「ん~、でも他に手がかりが見つからなくて・・・」
「あの~、ちょこっとよろしいですか?」
トマル 「ハシモトさん! さっきまでアマテラスの仕事をしていたんじゃなかったんじゃないのか?」
MMR新入隊員・ハシモト(以下ハシモト) 「すみません・・・。 立ち聞きしちゃって・・・。 もう仕事にもどります」
タナカ 「いや、ハ・・・ハシモトは・・・いい。入ってくれないか」
なぜか顔を赤らめているタナカ。
ハシモト 「最後の行の『マルタの勇敢なる者たちとは争うだろう』の『マルタ』って『マルタ騎士団』のことじゃないでしょうか?」
トマル 「当時のムスリムに対する聖戦を行ったあの騎士団か。 確かに言われてみれば」
タナカ 「最後の行が『マルタ騎士団』をあらわしているとして、オレははじめから、1行目が気になってしようがないんだよ」
ハシモト 「ミルズから連想されるのは、コーヒーミル? その複数形? ますますわからなくなってきちゃった」
タナカ 「ミルズ? ん? どこかで聞いたことがあるぞ?」
そのときタナカの脳の一部、予言解明をつかさどっている分野が活発に活動しはじめた。
タナカ 「そうか! 『ミルズ』、『神曲』、『カンタベリー物語』。 ナマケモノは英語でSloth、欲が深いはGreed、嫉妬はEnvy」
トマル 「え? 嫉妬なんて言葉はないですよ」
ハシモト 「そうだったんですか! キーワードは『7』ですね!」
タナカ 「そうだ。最初の行は映画『セブン』のなかに登場する言葉を抜きだしたものだったんだよ!」
トマル 「なんだってー!」
タナカ 「モーガン・フリーマン扮するベテラン刑事サマセットが、ブラッド・ピット扮する新人刑事・ミルズに渡した手紙の文面・・・ 『ミルズへ 「神曲」 「カンタベリー物語」 を読め』 だ」
ハシモト 「パッヘルベルのカノンがBGMで流れている、あそこのワンシーンですね!」
トマル 「じゃあ、この詩は『週刊少年マガジン』で今、急上昇大人気になっている『七つの大罪』をあらわしていたんですね! かつての仲間を探しだして、王国を守るために協力し、マルタ騎士団ならぬ『聖騎士』を相手に決戦をする、あらゆる少年マンガのなかで、いまもっともアツい英雄ファンタジーですね」
タナカ 「単行本もなんと3巻までで、累計100万部を突破したスゴいマンガだ」
トマル 「まだ読んでいない人も、電子書籍でまとめ買いすれば、いつでもどこでも読めるゾ!」
ハシモト 「ワタシも早速読んでみます!」
タナカ 「これで二つめの予言が解けた。 ハシモトが言ったヒントがキッカケになったな。 ありがとう」
トマル 「今日はここまでにして、焼肉でも食べにいきますか」
タナカ、トマルの腹まわりをみて、
「トマルは暴食の罪を犯しているようだな」
ハシモト 「色欲の罪にも気をつけてくださいね」
トマル 「おおきなお世話ですよ!!」