カーリーはドゥルガー、クリシュナを従える
99の国を支配し、扉を開けるだろう
多くの川の流れにはばまれ、困難な道は果てしなく続く
偉大なるアスラが世界を恐怖に陥(おとしい)れるだろう
MMRトマル(以下トマル) 「これは最初からわけがわからない詩がでてきましたね」
MMRタナカ(以下タナカ) 「ノストラダムスのときもそうだったじゃないか。 さあ、挑戦しよう!」
トマル 「最初の行のカーリーとかは、誰かの名前ですかね?」
タナカ 「そうだ。だが、人の名前じゃない。これらはインドの神様たちだ」
トマル 「インド!? インドといえば、仏教の発祥の地。もしかしたら、これは『聖☆おにいさん』をあらわしたものじゃないですか?」
タナカ 「『聖☆おにいさん』か・・・。親しみのわく絵柄でブッダとイエスが描かれていて、世紀末を無事に越えた2人が、東京・立川でアパートをシェアし、下界でバカンスを過ごしているという画期的な発想のコメディだよな。 カミサマなのにミョ~に人間くさくて、すごくオモシロイよな」
「聖☆おにいさん」 中村光
タナカ 「だが、キリスト教を思わせる詩句はないし、カーリーやドゥルガーなどはヒンドゥー教の神様の名前だよ」
トマル 「・・・・・」
タナカ 「まず、これらの神様の属性を考えてみよう。 カーリーもドゥルガーも戦いの神だったな。クリシュナは最高神・ヴィシュヌの化身、これも神的には上位に位置している」
トマル 「どの神様も位が高いっていうか、ガネーシャなんかに比べると近寄りがたいですね」
タナカ 「なかでもカーリーは争いを好んでいたっていうからな。その姿はドクロをつなぎあわせた首飾りをしているんだぜ」
トマル 「ちょっと、他の行もみてみましょうよ。 『99の国を支配し、扉を開けるだろう』 というのはアレクサンダー大王みたいに次々と国々をせめて敵の城門を破って征服したとは考えられませんか?」
タナカ 「というと戦争を題材にしたマンガかな? 99という具体的な数字が気になるな、いや比喩的ともいえるか・・・」
トマル 「具体的すぎるじゃないですか。99といえばナインティナインのコンビ、岡村・矢部・・・」
タナカ 「ボケるなー、ボケー!!」
トマル 「イ、イヤ・・・、けっこうイイ線いってるかなと・・・違うイミで」
タナカ 「オマエのユーモアのセンスはわかったから、もう! ん? アスラ? 99? ・・・これか!」
トマル 「何がわかったんですか、タナカさん!」
タナカ 「99の読み方だ。これは『ナインティナイン』でも『きゅうじゅうきゅう』でもない! 漢字にしてみればよくわかる」
トマル 「『九十九』・・・な、なんだってー! こ、これは! 『つくも』!」
タナカ 「ようやくたどりついたな、陸奥九十九に!」
タナカ 「4行目の『偉大なるアスラ』。この『アスラ』はヒンドゥー教では魔族たち全体をあらわす言葉なんだ。これが仏教にとりこまれ、中国に伝わったとき『阿修羅』とよばれるようになった」
トマル 「この詩は『修羅の門』をあらわしていたんですね!」
タナカ 「そのとおり。3行目の『多くの川の流れにはばまれ』とは、多数の武術の流派をあらわしている。主人公・陸奥九十九は日本人だけでなく、世界の武術家とも闘い続け、今もそれは続いている」
トマル 「アツいマンガですよね。まさに『イッキ読み』したい作品です!」
タナカ 「『修羅の門』全31巻、続編『修羅の門 第弐門』は5巻まで電子書籍化されているゾ! この武道マンガの金字塔的作品にドップリはまるには、電子書籍で読むのが最適だよ!」
トマル 「紙の本をそろえるのもいいですけど、全巻そろえるのは大変ですからね」
タナカ 「みんな! この男たちの熱き格闘マンガを読破すれば、梅雨でジメジメした気分なんてスカッとどこかにいってしまうハズだよ! ぜひ読んでください」
「修羅の門」 川原正敏
「修羅の門 第弐門」 川原正敏