パリの中心部にある
たいへん見晴らしの良い場所に来ております。
エッフェル塔に、
遠くにかすむ、ラ・デファンスの高層ビル群
小高いモンマルトルの丘に建つサクレ・クール寺院
サン・メリー教会に、その右手奥にはパスカルが
1648年に水銀を用いた気圧の実証実験を
行ったことで名高いサン・ジャック塔。
右端上部には59階建てのモンパルナス・タワーがそびえます。
高い場所から街を一望するのはやはり、爽快感がありますね。
どこからの眺めか、もうお分かりの方もいらっしゃるでしょう。
初めて、訪れる人はガラスで覆われたエスカレーターや
配管もデザインに取り入れた、その奇抜な外観に釘付けとなる、
総合文化施設 Centre Pompidou(ポンピドゥー・センター)
からの眺めでした。
美術館、映画館、劇場、図書館など、複数の機能を備え、
中でも20世紀初頭から現代までの美術作品の所蔵数では
世界的な規模を誇る「国立近代美術館」はルーヴル、
オルセーと並び、「パリの三大美術館」にも挙げられています。
1977年に、現代芸術の擁護者であるポンピドゥー
元大統領の発案で開館し、今年、40周年を迎えました。
共通チケット(14ユーロ = 約1,820円)で、常設展および、
ご覧のすべての企画展に入場できます。
この日のお目当ては6月21日から開催中のイギリスの現代芸術の
巨匠 David Hockney(デイヴィッド・ホックニー)の企画展。
2月にロンドンのテート・ブリテンから始まり、パリの
ポンピドゥー・センター(~10月23日)、そして、ニューヨークの
メトロポリタン美術館 (11月27日~2018年2月25日)と続く、
今年、80歳を迎えたホックニーの記念すべき、
過去最大規模の回顧展とあって、連日、大盛況です。
60年にわたるアーティスト人生の集大成ともいえる本展では
絵画やデッサンをはじめ、複数の写真を貼り合わしたフォト・コラージュや
ビデオ作品、iPadペインティングなど160点が展示されています。
時代と共に、さまざまなスタイルを確立したホックニーですが、
作品の変遷を通して、アーティストとしての飽くなき挑戦と
情熱が伝わってくるような素晴らしい回顧展でした。
David Hockney, Portrait of an artist 〔Pool with Two Figures〕, 1972
© David Hockney Photo : Art Gallery of New South Wales / Jenni Carter
代表作にもなっているプールの絵画も良いですが、
David Hockney, My Parents, 1977, © David Hockney
ご両親を描いた、こちらの作品が個人的にはとても印象的でした。
今にも絵画の中からなにか語りかけてきそうです。
他にも日本人として、誇らしい富士山をモチーフにした
作品があったり、ハイテク機器を駆使した作品などなど、
主人に誘われ、やって参りましたが、
予想以上に見応えがあり、大満足でした。
撮影禁止につき、内部の写真はありませんが、出口の
壁にはホックニーのこんなメッセージがありました。
開催中にパリ、またはニューヨークを訪れる機会が
ある方はチェックしてみてくださいね。
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◆ Centre Pompidou
住所 |
Pl. de Georges Pompidou 75004 Paris |
TEL | 01 44 78 12 33 |
開館時間 | 11:00-22:00(施設により異なる) |
休館日 | 火曜日、5月1日 |
最寄り駅 | Rambuteau ⑪ |
Website | https://www.centrepompidou.fr/ |