数字 : 倍数 その2 映画『二重の鍵』 | penのフランス語日記

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「虎と小鳥のフランス日記」でフランス語を学習中のpenの日記。独学です。トリュフォーの映画を字幕なしで楽しむのが目標。フランス語とフランス全般の情報を楽しくご紹介。初心者むけの文法、語彙、ディクテなどの学習法、フランス映画、フレンチポップスの話題もあり。

こんにちは。penです。

penのフランス語日記 Ameba出張所-二重の鍵

数字シリーズ第59回はタイトルにdoubleがはいっている映画をご紹介します。

À double tour - 1959 Claude Chabrol

「二重の鍵」

クロード・シャブロル監督が約50年前に作った映画です。このdouble は形容詞で、「二重の」という意味です。辞書を見ますと、形容詞 doubleは名詞の前についたり、後ろについたりしてます。たとえば、

whisky double ウイスキーのダブル
faire un double nœud 二重結びする
double menton 二重あご
phrase à double sense 二重の意味にとれる文
agent double 二重スパイ
homme à double face 裏表のある人
jouer un double jeu 二股をかける
mener une double vie 二重生活を送る


邦題の「二重の鍵」を初めて見たとき、わたしは「二重に見えている鍵」を想像しました。メガネやさんの機械で検眼するとき、物が二重に見えるときがありますが、そんな感じです。

しかし、このタイトルは「二重に回した鍵 → 厳重に戸締りしたさま」です。まぎらわしいと思うのは私だけでしょうか。

原題のà double tourのtourは 男性名詞で「一周」。鍵穴に鍵を入れぐるっと回すことです。ちなみにtourは女性名詞だと「塔」なので、「二つの塔」と勘違いしている記事を見たことがあります。

fermer la porte à double tour で
鍵を二度回してドアをしめる;厳重に戸締りする
という意味です。

この映画は一応ミステリですが、きっちりと構築されたミステリではなく、人間の複雑な心理、謎めいた行動を描写しているミステリと言えそうです。

予告編 3分46秒




原作はアメリカのStanley Ellinが書いたミステリです。
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