考える力を失っているサービス | 顧客満足視点を養うBlog

考える力を失っているサービス

郊外にある、とある美容健康系(?)施設に週末行っていた。ここは思えば6,7年前にはじめて利用して以来、間はかなり空いたが5,6回目の利用。久しぶりだった。


この施設のホスピタリティはなかなかで、施術そのもの、施設そのものについては思うところは全くなく、とても気持ちよく利用できている。


しかし少々残念なことがあり、考えさせられた。


その施設では、その施設のブランドでの化粧品やフランスにちなんだグッズなどを売店で売っている。数年前に利用したときから、お土産は現地の土産物屋よりもオシャレで良い、と思いそこで購入して帰るようにしている。施術を受けた日、その日は疲れもあり何も購入せずに同じ敷地内にある宿泊施設に行ってしまった。翌日買えばいいと思ったのだ。


翌日。チェックアウト後にその施設に行き、購入を告げると「ポイントカードはお持ちですか?」という。

ほう、ポイントカードとは、昨日見たチラシの登録初期費用525円でカードが持てて、誕生月には施術が30%オフになるアレのことね、なるほど、こういった物販でもポイントが付くのかー、と一瞬の間に考えがめぐったが、持っていないことは事実なので「いえ持ってません」と店員に告げる。


すると店員は「失礼致しました。」とだけ私に言い、いそいそとレジ作業と梱包を始める。


私はまず積極的でないことにも疑問を感じたが、「それ、今入れるんですよね?」と聞いてみた。そこがかなり好きなので、525円払っても良いと思ったのだ。(セブンイレブンのnanacoの初期登録費用300円もケチる私が)


すると、「お客様、本日はプール(プールを利用する施設なのだ)をご利用でしょうか?」ととても丁寧に聞いてきた。「いえ、昨日ですよ、利用したのは。今日はもう帰ります。」と私は伝えた。


「申し訳ありません。こちらにご入会できるのは、ご利用になった当日のみとなっておりまして。」


とだけ告げて、レジ操作の続きに入った。


どういう意図なのか知らないが、一見ではないことは会話からわかっているはず。リピートしていることまでは伝えていないから仕方がないが、ロイヤリティを生むための取り組みであれば、そんな縛りはなくしてしまえばいいのに、と考えた。


また、積極的にという意味では、利用した当日にリピーターであることはシステム上分かるのだから、そこで勧めればよいのに。


なんとなく横行してしまう施策で、数年後にはなくなるアレかなあとも考えたが・・・


接客という観点で言えば、笑顔◎、言葉遣い◎だが、頭を使っていない。私は規則どおりの対応をしたのです、という表情。私見、私情が入りすぎるのもNGだが、そこに考えるプロセスがなく、何も生み出されないのであれば人を配置している意味がないと思う。コールセンターでいえば、マニュアルどおりというところか。


管理者からのサービスについての教育がなされていないのだろうなあと感じた。考えることを放棄してしまったらよいサービスの維持や提供ができるはずもない。残念だ。