サービスの花道 | 顧客満足視点を養うBlog

サービスの花道

『サービスの花道(セオリー)』という本を見つけたので、こんなコンセプトのムック本が出ているんだとちょっと驚き購入。


サービスの花道―特集好きなサービス嫌いなサービス

細かい内容は上記リンクを参照いただきたいが、どうもちぐはぐだなあという印象を持った。

特集は「客の心をつかむプロたち」。いったい、この中でいくつの企業が本当にそんなすばらしいサービスを提供しているのだろうか。懐疑的。


読んで胸がすっとするような面白い記事もあるので全否定ではないのだが、ひとつだけ気になる記事が。

「実録 最低の客たち」という記事。サービス業に従事するスタッフたちが「こんな客がいました」という暴露をしているもの。


これは、この本のコンセプトとまったく反するものではないのか。たしかに、サービス業に従事していると、いろいろな価値観にぶつかることがある。でもそれを一つひとつ受け止め、お互いの価値観を近づけていく、いわば妥協点を探すのがサービスのプロだろう。なのにこの記事では「こんな馬鹿な客がいました」ということをただただ羅列している。


特に、「現役キャビン・アテンダントが語るすてきな客、泣きたくなる客」という記事。これは、がんばっているキャビンアテンダントがかわいそうだ。すべてのアテンダントがこういうおバカだと思われてしまってはかわいそう。


まあ、「この本を読むような人たちはこんな馬鹿な客にならないようにしましょう」というメッセージをこめているのかもしれないが。


ん?でもそれにしてもおかしいな。別の記事では、「マックは客の『わがまま』にどこまで応えられるか」っていうのがあるじゃないか。そこで「実録 最低の客たち」に掲載されるような無理なオーダーをしているじゃないか。


やっぱり、ちぐはぐだ。読み手に一番伝えたいことは何?