須成朝祭の翌日、午前5時からひっそりとした神社境内では「神葭流し」の神事が執り行われていました。 祭文殿に供えられた神葭様の前で神主様が祝詞を奏上、厳かに神事が進んでいました。かつてはこの神事は朝祭翌日の真夜中午前2時から執り行われていたそうです。とても不思議で魅力的な神葭に関する神事がこれから約80日間に亘って執り行われていきます。

祭文殿の供えられた神葭様です。神葭神事については既にご紹介しましたので、詳しく知りたい方は画像(8月14日写真 追加更新)をクリックしてくださいね。

祭文殿北側の扉が開けられました。

 

神社役員様を先頭に神葭流しの一行が蟹江川堤防へと行進します。

葭刈連中がご神体となった葭の束を肩に担いで続きます。

葭刈舟に葭の束を2本ずつ十字にして縄で縛り、その上に「真の神葭」の御幣を立てて葭刈舟より神葭の十字の束を川に静かに浮かべていきます。

 

一度天王橋まで神葭様を引いて舟で往復するのは、かつてはそのまま川に流していたと言うなごりを現しているとのことです。

今は神社西側の蟹江川中央にこのように四隅に青笹竹を四本立てて神葭様を固定してお供え するようになりました。

そして完成。約1週間後に行われる棚上がりの神事まで、蟹江川に安置されます。明日、午前8時から「棚上り」神事が行われて境内に設置された「おみよし棚」に供えられます。

追記です。

棚上げ神事が行われた翌日の月曜日に須成神社へとお邪魔しました。境内には蝉時雨が鳴り響くなか「おみよし棚」が設置され、神葭様が安置されていましたよ。

 

神社の杜に周りを囲まれて何とも不思議な「おみよし棚」の雰囲気を醸し出していました。何となく「神域」というものも実感させられました