ローマに行ってきました② | Miyuomilan イタリア生活備忘録

Miyuomilan イタリア生活備忘録

2015年2月からミラノ近郊に住む駐在員妻です。
イタリア語学力ゼロからスタートする初めての海外生活を主婦目線で綴ります。
2016年9月、ブログ名変更しました。(旧・ひよっこ駐妻 イタリア生活備忘録)

前回に続き、ローマ旅行記です。


◆ヴァチカン博物館
ものすごい混雑ぶりです。
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世界でも指折りの博物館。教科書で見たことがある作品がずらり。意外に近代画もあったり。
じっくり観るなら1日以上かかるでしょう。
歴代法王の権力・財力の凄さを見せつけられ、お腹いっぱい…^^;



◆システィーナ礼拝堂
写真撮影不可でした。
ミケランジェロの天井画と祭壇の壁画「最後の審判」があまりにも有名。
博物館以上の人と熱気でした。


ガイドさんに説明して頂いた逸話が色々面白かったです。

まず天井画。
システィーナ礼拝堂の天井画は、ミケランジェロが四年の歳月をかけて描いた作品。当時30代。
彫刻家として活躍していたミケランジェロは最初、「自身は彫刻家であって画家ではない」とこの仕事を嫌がって引き受けなかったらしいですが、時の法王ユリウス2世が何度もなだめたり脅したりして、引き受けさせたそう。

ミケランジェロは、天井に描く不自然な姿勢をとり続けたせいで、首が曲がり、目に絵の具が入り視力を落としてしまったそうです。

なんだか……ブラッ◯企業……⁇ 
いえ、一度引き受けた仕事は、身体を蝕んでも傑作に仕上げたい!というミケランジェロのプロ精神を、法王の強引さが引き出してくれた、ということでしょう。じゃなければ、傑作は産まれなかったですしね。



次に最後の審判。
こちらの祭壇画は、天井画から20年以上経ったミケランジェロ60代の作品。
最後の審判は、キリストを中心に天国に昇る人達(キリストが手を上に挙げている側)と地獄に落ちる人(キリストが手を下げている側)の様子が描かれています。

最後の審判には、筋肉隆々の裸像が沢山描かれているのですが、裸体はいかがわしい!と苦情を言った儀典長ビアージョ。怒ったミケランジェロは、ビアージョの姿を地獄側に描き込んでしまったそうです。もちろん、裸体。しかもお◯ン◯ンに蛇が噛み付いている^^;

ビアージョも怒り、法王に泣きつくも「死後の世界までは手に負えない」と修正は却下されたそうです。

しかし、ミケランジェロ死後に腰布を描き足す事が決められ、ミケランジェロの弟子・ダニエレが加筆したそう。その事からダニエレは「ふんどし画家」と呼ばれたそうな…
ビアージョはしてやったり⁈
ダニエレは、師匠の絵に筆を入れるの、嫌だっただろうなぁ。。

しかし、1981〜1994年に行われた洗浄修復作業により、一部を除き腰布は取り除かれたのだとか。

大作だからこそ、人の思惑に翻弄された歴史を持つんでしょうね。


これらは有名な逸話らしく、そういえば一度は耳にしたことがあったのかも。でも今回実物を目の前にガイドさんの説明を聞く事が出来、初めて頭に入りました。


続く…