バリ島での国際学会 IMCAS Asia出張〜その2〜 | 美容外科開業医の独り言

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さて学会本番。IMCASという、フランスが本部の組織による教育的側面が強い学会(Master Course)。

 

また商業的要素もやや強い学会です。最近規模も大きくなり、今回は1800人ほどが参加したそうです。

ここ数年、Asiaでの会には時々参加しています。

昨年は台北での開催(ブログはこちら)。日本人も沢山参加したため、台湾の友人にお願いして食事会やクリニック見学など色々と企画をしました。今回はさすがに参加者が少なく、日本人同士では夜の食事やバーで飲んだりなどにとどまりました。

 

昨夜に引き続き、学会本番でも講演を2つさせて頂きました。

 

昨年と同じですが、まず初日午前はライブデモンストレーション。今回は規模が大きく、メイン会場でのセッションでした。かなりの聴衆がいたようですが、私はライブ会場にずっといたので、何となくのんびりペースでした。

ただ、ライブ中継元が会場から車で30分ほど離れた病院。ネット環境などやや不安だったのですが的中し,私の前のセッションではネット中継が上手くいかず、そして私の時にはまるで一昔前の衛星放送のように音声、映像の時間差あり。かなり辛い状況でしたが、何とか無事終了。

 

終了後に学会場に戻ると、声かけられたり、質問をされたりと、それなりの反響があったことが分かり一安心でした。

 

午後は実際の御献体を用いた解剖のワークショップ。例年大盛況で、メイン会場も満席、座る場所もありません。主にヒアルロン酸注入における解剖・手技の講義です。

今回、注入手技にはあまり見るものはなかったのですが、トラブル対策、その解剖などが非常に具体的で分かりやすかったです。何度見ても勉強になります。

その後は別会場で他の注入手技の講演を聴き、新しいコンセプトも吸収できました。アジア人には非常に良いと思えたので、早速取り入れようと思います。それ以外にも友人のアジア人ドクターと個人的に情報交換し、面白いテクニックを教わりました。

 

日本にいると新しい手技は殆ど入ってきません。海外では数年前に講演されたものを日本で焼き直して発表する、メーカー主導の初心者向けコンセプトの講習など,比較的保守的な治療手技ばかりです。それでさえも日本国内では画期的なように扱われているのですが、美容医療のプロであるからこそ、やはり毎年しっかりグローバルな勉強しなければいけないなと痛感。

 

ヒアルロン酸は誰が注射しても結果が同じではありません。医師のテクニックも重要ですが、コンセプト、用い方もそれと同じくらい非常に重要です。私自身、これらについては学会や個人的ネットワークなどを通じて沢山の情報を集めています。またそれを日本人向けにアレンジして、「控えめで自然」な手法を作り上げています。

これに関しては私と同じ事が出来る医師はいないと思いますが、自分の方法が一番とは思いません。医師それぞれに違った手法があって然るべきです。

 

 

さて、学会初日の夜は10人ほどの日本人ドクターと楽しい食事会。

 

学会2日目以降の報告は次回に。