911、もう来週ですが、四谷の紀尾井ホールで

恩人の岩崎洸さんのコンサートがあります。


彼はワールドワイドに活躍するチェリストであり、次世代への教育に情熱を注いできた人です。


日本の音楽界は以前は学校毎で各々活動していたのですが、岩崎さんは、沖縄でのムーンビーチのミュージックキャンプなどを通じて桐朋、芸大などの壁を取り去ると共に

若い演奏家を世界のトップの音楽家と直接触れ合う機会をつくりました。


彼を慕う人はチェロ弾きにとどまりません。


今回の演奏会はそんな岩崎ファミリー大集合の会です。


あ、チェリストミヤケくんはいったいいつ岩崎洸さんと接点があったのかって?


それは前述の沖縄ムーンビーチキャンプもそうですし(なんとかオーディションに受かって参加したものの、レヴェルの高さに圧倒されました)

アメリカ🇺🇸イリノイ州立大学での夏季のチェロ講習会にも二度参加しました。

田中雅弘さん、向山佳絵子さん、藤村俊介さん、この前亡くなってしまった桑田歩さんなど、錚々たるメンバーがあの講習会に日本からレッスンを受けに行っていたのです。


当時、技術的に僕はヴィブラートに問題を抱えて苦しかったのを助けてもらったのは本当に感謝です。


お茶の水にできた、カザルスホールのオープニングのチェロアンサンブルにも学生だったのに声をかけていただき、脚ブルブルしながらステージにでたのも忘れられません。


シュタルケル先生への推薦状も書いてくださいました。当時はこどもでしたから思いが及びませんでしたが、ほんとうはまず岩崎さんのところに勉強しにいき、そのあとシュタルケルなり、他の先生のところに行くというのが筋だったと思うのです。

それを思い込んだらまっしぐらのミヤケくんは

ステップを省いて、いきなり

「シュタルケルさんへの推薦状を書いてください!」とやったのですから、今考えても冷や汗ものです。


それでも快く書いてくださり、シュタルケルのところから日本に帰るときも、岩崎さんの大学でのアシスタント(給料もでるということでした)にならないかと声をかけてくださったり、いまひとつひとつ思い出をここに記していても、本当にお世話になったなと思います。


79才の洸さんですが、相変わらずのポジティブシンキング。


今年、アメリカでドボルザークの協奏曲を弾いたそうで、「いかがでしたか?」と聞いたら


「そうねー、まぁ今までで一番上手く弾けたかなー」

って凄くないですか?


「今の若い人はさ、なんでも見事に弾くから、負けないように今回はさらってるんだよ」

って79才の人の台詞ではありませんよね。


今から楽しみなコンサート。

僕は当初裏方に専念しようと思っていましたが、

前半のチェロアンサンブルに出演することになりました。


そして、なんとまあ司会も???


コンサートの売れ行き好調ですが、まだ若干チケットあります。ぜひとも聴いていただきたいです。

オーケストラのメンバー見ただけでもワクワクします。


現在申し込みは電話のみです。

プロアルテムジケ

Tel.03-3943-6677(平日10:00~19:00)


私に直接コンタクトしてくださっても結構です。


今月17日に草津音楽祭のオープニングで群響さんのコンサートが終わってから、今日までほぼ北軽井沢で過ごしていました。


お、チェリストミヤケ、たまには長い休みとるんだなーと思われた方、世の中そんなに甘くありません。大人数ではありませんが、ずーっとレッスンをしておりました。

桐朋の後輩の玉川克くんに声をかけて共同でチェロが出しを始めて四年目。

ゆる〜く続けています。



今年は雷で2日続けて停電ということもありましたが、後半に向けて天気は良くなり、星空が見えた日もありました。


これ、iPhoneで頑張った成果です!



こんな美しい風景を見ながらお蕎麦も食べましたし、温泉♨️も行きましたよ。


うん、こりゃほぼ休みだね💦

今日は群馬交響楽団のゲスト首席で草津国際音楽祭のオープニングコンサートでした。


草津は30年ほど前に恩師シュタルケル先生がコンサートとマスタークラスをされた場所。

僕はそこに遊びにいって、そのまま即座に通訳にされたという😆場所です。


今日の男性楽員の控室がそのマスタークラスの会場でした。部屋に入った瞬間にとても懐かしい気持ちになりました。来年は生誕100年です。


今日の指揮者はアンソニー・ヴィッドさん。

ポーランドの巨匠です。

高齢なので指揮台の上り降りがすこし不安定で心配で見ていました。

そのとき、ふっと一昨日亡くなった指揮の飯守泰次郎さんのことが浮かびました。

ここ数年、僕は彼が仙台フィルに来るたびに指揮台によろけながら上ったり降りたりするのが心配でたまりませんでした。

今年3月に仙台フィル退任に際して、お得意のワーグナーとブルックナーの交響曲第7番をやられましたが、それが最後にお会いした機会になりました。

音楽愛に溢れた素晴らしい音楽家でした。第九の緩徐楽章の美しさ、大昔に大雪の高崎で弾いたブルックナー7番の神々しさ、ブラームスのピアノ協奏曲2番のソロを褒めて下さったことなど、ヴィッドさんの足取りを見た瞬間にいろいろなことが瞬時にあたまの中を駆け巡りました。(走馬灯云々がまぁ適切な言葉なのでしょうが陳腐な気がして使わないように心がけています😆)


今日からは10日ほど北軽井沢というと聞こえがいいが、実際は嬬恋村に篭ります。

今どき携帯の電波が入りにくいという珍しい環境で半ばデジタルデトックスです。もちろん日に数回、電波の入るところまで行って、メール等のチェックはしますが。


いま21時ですが、半袖では寒いです。

この環境でのんびりレッスンしたり、本を読んだりします。イシグロカズオを持ってきました。


なにしろ静かで、静寂の大切さを噛み締めています。