今日が女子プロレス団体アイスリボン以外の事を書ける今年最後のタイミングなのですが、怒りの記事を書かざるを得ないのは非常に心苦しいのですが、スポーツ観戦(主に女子プロレスと競馬関係)をベースにしているこのブログ(最近諸事情で銭湯ネタが書けないのもありますが)としては見過ごせない事案が発生したので。

 

岩手競馬で今季5度目の禁止薬物が発覚して、今週末から来月7日までの開催の中止を発表しました。

 

今年7月から相次いで禁止薬物が見つかって、その度に開催を止めて再発防止を行い、今月再開したばかりでまた発覚→開催中止ですよ。どう考えたって関係者が故意に薬物を飼料等に混入させたとは思えないのですね。中央競馬と違い地方競馬の場合賞金額は雲泥の差で安く、賞金目当てドーピングを行っても意味がないからです。

 

2012年頃までは地方競馬も不況が続き、相次いで閉鎖・廃止した競馬場が続出しました。それがインターネット投票の普及で持ち直し、各地で業績が改善。中には黒字どころか全盛期のように本来の目的である地方行政への拠出金まで出せるまでになったところもあります。

 

岩手の場合まだそこまで行ってはないようですが、元々チャグチャグ馬コ等でも知られるように馬との関わりが強く、山形県の上山競馬場が廃止になった後は東北唯一の競馬開催県として頑張ってきたのですが、大きなレース等がある割には収支改善が鈍く、県が存続の条件として単年度収支が黒字である事を掲げてまさに綱渡りの運営をしているのが現状です。ただ地方競馬においての岩手競馬のポジションは非常に大きく、ダートグレード競走の南部杯や前回の開催中止の際に3週間の延期を余儀なくされた地方競馬3歳秋のチャンピオンシリーズの最高峰・ダービーグランプリ等かなり重要な位置づけのレースも多いですし、競走馬のレベルも比較的高いです。今回のトラブルで今日兵庫県園田で行われるダートグレード競走に参戦予定だったラブバレットという強豪が出走出来なくなってしまいました。これはレースのレベル低下にも繋がりますし、馬にとっても迷惑な話です。

 

ここまで頻繁に続くと間違いなく防犯カメラ等の対策の隙を突いて何者かが禁止薬物を混入させた可能性の方が極めて高いのは明白だと思います。関係者が生活を賭けてまさに命懸けで頑張ってきているのに、恐らく単年度収支赤字ならば廃止という岩手県側の方針を狙い撃ちした公営競技反対派の何者かが仕掛けた犯行でしょう。とても許せない悪質な行為で腹立たしさで一杯です。

 

今のところ3月の特別開催までに対策が練られ施行出来れば黒字は維持されそうな見通しだそうですが、年末年始の盛り上がりを見せる開催が中止になるのは相当なダメージが大きいと思われます。何しろ大晦日に行われる予定だった岩手版有馬記念と言えるファン投票レース・桐花賞が中止になったダメージは計り知れないものがあります。

 

岩手県競馬組合に対しては再発防止もさることながら、存続の為に警察・マスコミを巻き込んで犯人を突き止めてほしいです。県警も事件性を重視してほしいですし、地元メディアが一部負の流れを作っているとの情報もありますけど、地元の財産を大切にする為にもポジティブシンキングな報道をしてほいいと切に願いたいです。

 

そして何より我々遠方のファンが出来ることを考えて岩手に向けて発信することが岩手の関係者の励みになると思います。先に触れた園田や岩手から進出した騎手はいませんが若手騎手のチャンピオンレースが行われる東京・大井競馬場等で何かしらの行動が起きれば良いと思います。とにかく早く犯人が見つかり安心して岩手競馬が元の形になることを願わずにいられません。