昔の歌を聴きたくはない
あの日が2度と戻らないかぎり
……………
(中島みゆき『土用波』)


中島みゆきがそう歌っても、
たかだか十数年しか
生きていなかった私には
振り返る昔などなかったから、
正直なところ、意味は
まったく判りませんでした。
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20年近く経って、すでに社会人に
なってから何年も経った私が
この歌を弾き語る彼女を
神戸の電気屋の店先にある
プレビュー画面で見た時には、
しばし立ち止まってしまったものです。

握りこぶしの中にあるように見せた夢を
もう二年 もう十年 忘れすてるまで
歌姫 スカートの裾を
歌姫 潮風になげて
夢も 哀しみも 欲望も 歌い流してくれ
(中島みゆき『歌姫』)
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当時は着うた配信が始まったばかりで
まだまだ着メロが主流だったことから、
J-PHONEの携帯を使っていた私は
自分で『歌姫』や
『この世に二人だけ』の
着メロを作って登録していましたが、
それを聴いた人から頼まれて
請け負い業者みたいにずっと
アレンジを考えなきゃならんことに
なってしまったのでした。

瀬尾一三というアレンジャーと
出会ってからの中島みゆきは
より魅力を増したと思いますが、
彼の能力は凄いものだと
その頃とくに思いました。
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中島みゆきが昔の歌をもう1度
録り直したいと言っているのを
何年もインタビュー記事などで
読んだりしたものですが、
私もブログを3年近くやっていると
「書き直そっかなぁ」とか
「これ書いた時と今じゃ
解釈が違うんだよなぁ」なんてことが
多くなってきました。

たとえば、きょうは6月10日で
私にとっては
忘れられない日の1つですが、
昨年はこんな記事
書いています。
恥ずかしいやら何やら、
時間が過ぎてゆけばものの見方なんて
いくらでも変わるんですが、
ふと思ったんですね。

あの日が2度と戻らないかぎり
……………