私がシャンパーニュ(通称:シャンパン)をギフトで選ぶ時


そこには

その味や華やかなイメージのみならず、

シャンパーニュに添ったサイドストーリーからの想いを

託している気がします。


勿論、自分が飲む時も自分へのギフトとして、

同じような気持ちを心の中でこだまさせて

高めている気がします。



実は・・・。

私にとってシャンパーニュは

奇跡は特別なことじゃない という気持ちをなぞってくれる



自己牽引の美酒なのです。









シャンパーニュはフランス北部のシャンパーニュ地方で
メトード・トラディッショナル方式(シャンパーニュ方式)で作られた
発泡性のワインこと。

同じフランスでもワイン法の元、この条件以外のモノは
シャンパーニュと名乗ることができません。

そんな高貴なシャンパーニュは
高嶺の花のような気品と、祝い酒の王座のような貫禄を備え
他の物とは別格の存在であり続けています。







ですが・・・・・。


実は、このシャンパーニュ、



本当のところ、



そもそもは作り手の悩みの種の不良品。




最悪な条件の中で生まれたお酒だったこと、



ご存知ですか?






昔々、ワイン作りは修道院の仕事であり、

フランス各地のぶどう産地では修道士達が栽培と醸造を行っていました。




遡ること、17世紀後半。

シャンパーニュ地方でもブドウ栽培が行われ、
黒ぶどうの栽培に力を注いでいました。

当時のシャンパーニュ地方は赤ワインの生産地で
大量の黒ぶどうを育てて赤ワインを作っていたのですがうまくいきません。

シャンパーニュ地方から少し南へ向かったブルゴーニュ地方では
素晴らしきピノノワールの赤ワインが作られているのに、
シャンパーニュ地方はその実力に完全に劣っていたのです。

それは気候に要因がありました。


秋が深まると気温が一気に下がるシャンパーニュ地方では
完全にブドウが発酵する前にそれを促す酵母の活動が止まってしまうのです。


それによって、中途半端に大きな泡がボコボコ鳴る
とても奇妙な赤ワインが出来上がってしまっていました。

当時の修道士はなんとか泡のないワインを作ることはできないかと
試行錯誤していたそうです。




でも・・・。


どう頑張ってもブルゴーニュの赤ワインにはかなわない・・・。



ある日、


泡のないワイン作りに没頭する修道士の一人が
発想の転換を行いました。


黒ぶどうから赤ワインを作ることでうまくいかないのなら
今、ここにある黒ぶどうを使ってちがうものを作ってみよう・・・。



そうだ!黒ぶどうから白ワインが作れないだろうか!





黒ぶどうの皮の処理や醸造過程の工夫で
皮の赤色が主張しない果肉のみの色を抽出させたワイン作り・・・。

簡単ではなかったものの、時を経て、その試みは大成功し、
黒ぶどうから作る白ワインがみごとに完成しました。

それが、現在のシャンパーニュのブラン・ド・ノワール、
つまり、
ノワール(黒ぶどう)から作ったブラン(白)のルーツとなったのです。


挑戦者には流れも味方してくるのでしょうか。

その頃、イギリスからフランスにワイン保存用の瓶が入り
(それ以前は醸造用とは別に保存する時も樽にワインを入れていました)
その瓶にワインを入れたところ、
なんと、細かな美しき泡のワインが完成したのです。

それが、瓶内二次発酵!
メトード・トラディッショナル(シャンパーニュ)方式のルーツです。


その発見までのプロセスの主となり、
黒ぶどうから白ワインを作る偉業に挑戦した人物が
修道士 ドン・ピエール・ペリニヨン

あの、ドンペリさんです!


もしも、負の条件の中でも何かを探してみることをしなかったら・・・。
もしも、見えないモノを信じる強さがドン・ペリ二ヨンになかったら・・・。

もしも、ワインを保存する瓶がフランスに入ってこなかったら・・・。




自分を信じる執念が環境までも味方につけ、
偶然の産物として神様から届いた奇跡のお酒、シャンパーニュ。


人の気持ちが流れを変えたんですよね。
逆境に屈しない、その志がなかったら?

世界中から愛されるシャンパーニュは生まれていなかったのかしら?


そう思うと、感慨深いものがありますよね。




いいこともあれば、そうじゃないこともある。

自分の描く自分と今の自分が伴わない時もある。

環境が痛くて、折れそうな時も・・・。


でも、出合いはいつも自分次第で、

奇跡は特別なことではない


と、


歩幅を広げた人間には


ちゃんと


その結果が届くのだと


私はシャンパーニュを飲むたびに思います。








なので、ギフトで贈る時は未来へのエールを込めて。

あなたが今のあなたよりもその先のあなたを好きになりますように・・・キラキラ

どうかどうか、シャンパンゴールドな人生をとキラキラキラキラキラキラ





更に・・・。











あの官能的な雰囲気と言いますか・・・


シャンパーニュの色気のようなものもあやかりたいと

個人的にはかなり思っちゃたりもしておりますけどね・・・キスマーク



ケケケケケケケ~にひひ