今日は美容師の方向けに書いています。


まじめな美容師さんは、

本当に心の底から

お客さんの髪を傷めたくないと思っています。



そこで、メーカーは

「痛んだ髪を補修したいのですか?うちの商品だったら出来ますよ。」

なんて宣伝します。


それをメーカーから聞いた理論をそのまま

ディーラーさんは美容師さんに伝えます。


ディーラーさんから聞いた美容師さんは

「ほんとかよ、ま、サンプル使ってみよっか」

なんて言いながら、頭の中では

今まで裏切ら続けた経験から、にわかには

信じられないけど、気が向けばとりあえずテストします。


そこで、思った以上に結果が出ると

「おぉ、すごいじゃないか」

って気に入ってくださって、その商品を使いはじめます。


そこで困ったことに美容師さんの頭の中には

その気に入ったメーカーの理論が

「正しい理論」として認識されてしまいます。


色々使う人は

各メーカーの独自の理論がごった煮になってしまい

化学では説明の付かないことも、独自の毛髪理論などとして、

認識している人が多いんですね。


ただ、髪がきれいになったから

そのメーカーが言っている理論が正しい、

とは限らないということに気がついてほしいです。


その理論どおりであれば、と仮説の元に

色々と実験をされたほうが良い。

私はそう思います。


おれ、毛髪理論に詳しいんだ。という美容師さん多いのですが

そういう方に限って、使っている商品が

「あぁ、そのメーカーの言うとおりをしゃべっているな」

という方が多い。


(髪がきれいになっているからいいじゃないか。)


基本的にそうなんです。でも、問題が二つあって

①その理論が正しいと思っていると、科学の知識を持った他の人から指摘されて大恥をかく

②髪が一見きれいになっているように見えるけども、実は全然髪にとって取り返しの付かない良くないことをしている場合がある


てことです。


例えば、アイロンの熱200cで核融合が起きて、物質が変化するとか

言っているメーカー。


アイロンでは

液体セラミックやたんぱく質は凝固しますけども、

核融合は起きない。


アイロンの熱で核融合は、????

だれだってわかると思うんですよ。嘘だって。


だけど信じてしまうのは、

「信じられないツヤが出たから」

ですね。


手品にはしかけがあるのです。


もし、核融合が起きているのであれば

私はその会社に正式に謝罪に行ってもいいです。


もう一度言いますけど、美容師さんが信じてしまうのはなぜか。

つやが出るからなのです。つやが出るから、その人の言っていることは正しい。

と、信じてしまう安易さが危険なのです。



このメーカーの出している商品は、簡単に言うと液体セラミックを髪に塗り

アイロンで蒸発させて髪につやを出しています。


つまり、車の塗装面の上からスプレーガンで液体ガラスを塗って、ドライヤーで凝固させる

ガラスコーティングとなんら変わらないわけです。


私も愛車にはガラスコーティングをばっちりしちゃいます。つやが出ます。


それって、トリートメントですか?

というと、違いますよね。


髪を木にたとえるともっとわかりやすいですね。


シリコンのコーティングは、

木にニスを塗るようなものです。


ニスを塗ったら、もう木は生き返りません。

たしかにツヤは持続しますよ。でも、健康な髪ではない。

死んだ髪。


内の商品に似たそのトリートメントを

カイワレに与えたところ、一粒も発芽しませんでした。


発芽しないのは、トリートメントの目的外ですから

それはいいとして、その発芽しなかった種子に、後で水道水を与えても

一粒も発芽しなかったのです。


つまりですね、その種を殺したって事です。


疑われる方は私が言うよりも、実際に取り寄せて実験してみたらよいと思います。

たった一度買えば、ずっと集合広告に出してもらえます。


そのトリートメントの説明書きには


「高エネルギーを保持できるため、弱った生体(髪、細胞)に

働きかけ元気にしていく力を持っていると推定されています。」


って書いてあるのです。推定ってところが、心憎い表現です。

種を殺す商品が、元気にしていくといっているのです。

信じていた人にとっては、恐ろしい嘘だと思いませんか?


もちろん、コーティング剤ですといえば、売れませんから

それだけのものに、大学の共同開発とか

こってこてのデコレーションをして、アカデミックなにおいをさせ

あたかもその理論の裏づけとして使いますけども

その教授は、核融合の件で、論文を学会で発表していません。


アイロンの熱で、核融合できる。

その教授は、そんなことは言ったことがないんです。

学者同士では恥ずかしくっていえませんからね。


でも、教授の名前を営利目的で使う方は、そんなことお構いなしですから

ほら、教授が言っているから間違いないですと言うのです。

でも、調べたらそんな事言っていない。


それなのに、メーカーの理論を真に受けた美容師さんは

「おお、物質が変わって本当に髪が復活したんだ。この商品はすごい。」

と思ってしまうのです。


ツヤはでるけど、生体を元気にするどころか、殺すトリートメントが

類似品で出回っていることに私は非常に怒っています。