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「いや、あるから。ってか、無理だからーーーー!」
「あ、いたいた。」
突然の男の子の声に、私たちは一斉に振り返った。
そこには、男友達二人と一緒に居る、奏の姿。
どうしたんだろう?
ってか、今の聞かれてないよね?
平常心を装って、奏に声をかける。
「どうしたの、奏?」
「あのさ、今日は一緒に帰れなくなった。」
「えっ?」
「こいつらと、その・・・。買い物に行くことになったから。夕飯までには、帰るけど・・・。」
「あ、うん。分かった。気を付けてね。」
私は笑顔で奏に手を振った。
そっか、今日は一緒に帰れないのか・・・。
朝も別だったし、チョコはなくなるし、帰りも一緒に帰れないし。
今年のバレンタインは、ついてない。
嫌になりそう・・・。