【小説】本命チョコの行方(4ページ目) | 携帯小説作家~美羽(miu)~電子書籍にて好評発売中です

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ふと、教室の奥にいる奏に目をやる。
男子と笑いながら、何かを話している。



「で、なんでよ?」

「奏に渡してほしいとか、いろいろ言われて・・・。」

「受け取ったの?」

「まさか。渡すなら、渡してきなよって。」

「余裕だね~。」

「奏がモテるのは、わかってるもん。それに、誰だ誰を好きになろうが、その人の勝手。あの女子の中で誰かが、奏に告白してもいいよ。」

「嫉妬心はないのか、あやかの中には。」

「あるけど・・・。奏を信じてるからね。」

「はいはい。ごちそうさま。それで、チョコどうすんの?」

「いっぱい、いたからなぁ。誰がいたとかも、何も分かんないし・・・。」

「可哀想に、奏君。今日は誰からもチョコをもらってないみたいだし?」

「え、そうなの?」

「本命チョコ、楽しみにしてるんでしょ~。」