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ふと、教室の奥にいる奏に目をやる。
男子と笑いながら、何かを話している。
「で、なんでよ?」
「奏に渡してほしいとか、いろいろ言われて・・・。」
「受け取ったの?」
「まさか。渡すなら、渡してきなよって。」
「余裕だね~。」
「奏がモテるのは、わかってるもん。それに、誰だ誰を好きになろうが、その人の勝手。あの女子の中で誰かが、奏に告白してもいいよ。」
「嫉妬心はないのか、あやかの中には。」
「あるけど・・・。奏を信じてるからね。」
「はいはい。ごちそうさま。それで、チョコどうすんの?」
「いっぱい、いたからなぁ。誰がいたとかも、何も分かんないし・・・。」
「可哀想に、奏君。今日は誰からもチョコをもらってないみたいだし?」
「え、そうなの?」
「本命チョコ、楽しみにしてるんでしょ~。」