すんごい御無沙汰してしまいました。
じっとり、どんよりな日が続いていますが、
皆様お元気ですか?
ちょうど一年前の今頃は、
13年ぶりのロンドンで、
服やバッグを取っ替え引っ替えしながら、
颯爽と、『自分』を辿っていました。
そして、四十路を迎えた今年は、
こんな格好をして、
青白い部屋の中で、
必死に、『誰か』を演じていました。
思いのほか我の強い自分や、
どうしようもなく規格を逸した己の姿と、
せめぎ合うこと3ヶ月間、
この『乾研三郎』なる人物と寄り添ってきたわけですが、
人よりも表面積の広い私のイメージを、
違う『誰か』に乗っ取らせるために、
未熟者の私が頼れる手法といったら、
せめて『記号化』することぐらい。
女装を始めて18年、
塗ったり被ったり纏ったりしながら、
私はいろいろな人になってきましたが、
今回はこのカツラを被り、この白衣を纏うことで、
乾研三郎という人物の、
ほぼすべてを委ねてみました。
毎度のごとく、
必死こいて手繰り寄せた何かをなぞっては、
後になって、
『あー!違ったかもー!」と悔しがることの連続でした。
私は自分のこういった、
生真面目で臆病なくせに、
自意識過剰な部分が大嫌いなのですが、
だからこそ、
何かを表現する作業や仕事が好きなんだろうな…と、
改めて知ることができました。
なんだか、
深刻ぶった話になってしまいましたが、
初めての連続ドラマ『ドS刑事』、
いよいよ今週土曜日が最終回です。
先日、
最後のシーンの撮影を終え、
最大の拠り所でもあったオカッパボブも、
私の大きな頭から、文字通り『クランク・アップ』。
3ヶ月間、
何もかもがつたない私を、
ケンケンに変身させてくれた、
心強き『メイクさん衣装さんチーム』です。
というワケで、
今週土曜日21時から、
『ドS刑事』(日本テレビ)最終回、
是非観てくださいねー。