無事落ち合うことができ、先生が予約を入れてくれた店に到着した。

淀屋橋から歩くこと10分、北浜にある「さがん 」という和食料理屋は、入ったこともないような大人な店だった。


行雲流水



結局、この店を出たのは22時過ぎ。


先生は非常にサービス精神にあふれたジェントルマンで、興味深いお話をたくさん聞かせてくれた。

サイン入りのデビュー作初版本までプレゼントしてくださった。


感涙。


家宝。


行雲流水


2件目は先生行き着けのBAR「山猫」に案内してくれた。

これまたアンティークな雰囲気のオシャレで落ち着いた店。

ものすごくおいしいウイスキーを飲ませてくれた。




行雲流水


話題は実に多岐に渡った。


ボクの研究に対する評価や質問、

老いとは何か、

死とはなにか、

宗教とは何か、


他には、趣味や家族のこと、青春時代の話しに、


果ては小説の書き方や未発表次回作の話しまで、本当に惜しげもなく語ってくださった。



およそ初対面の者同士が酒を飲みながら語らうにふさわしい内容ではなかったかもしれないが、ボクにとってはまさに夢の時間。

惜しむらくは、ボクが普段からもう少し勉強している人間であれば、もっともっと先生のお話を吸収できただろうことである。


至福のひとときであったが、さすがにご迷惑かと思い「先生お時間は大丈夫ですか?」と伺ったときには、24時近くになっていた。


<続く>