ryuusei

本屋に行く度に買うか否か迷っていたが、やはりドラマが始まる前に読んでおくべきと意を決し、先日ついに東野圭吾 「流星の絆」を購入した。本一冊に1760円は安くない。

東野圭吾を読むのは「さまよう刃」以来だが、今回もやはりさすがといった感じだ。「白夜行」と似た手法といえば確かにそうだが、ボクはこっちの方が好き。登場人物に感情移入しやすかった。推理モノとしてもかなりの完成度だし、ヒューマンドラマとしても充分に楽しめた。
ネットの批評などではなぜか「容疑者Xの献身」と並べて比較し、本作の方が劣るという内容の書き込みが多かったが、それはナンセンスではないだろうか。作者は同じでも両者は全く異質の作品、パスタと親子丼はどっちが美味いかを比べるような愚行だ。

一方ドラマ は10/17から始まるようだ。脚本を宮藤官九郎が書くということもあって注目を集めている。グドカンが書くシリアス&ミステリー、どんな仕上がりになるのか楽しみだ。
でも今回ボクが最も注目しているのは、刑事役として出演するバナナマンの設楽統。今までバナナマンのコントや舞台を数々見てきたが、設楽は絶対に映画やドラマに出るべきだと思っていた。芝居がうまいことに加えて彼は声がよい。器用だし独特の味がクセになる。今回演じる「萩村刑事」もストーリー上かなり重要な役どころ。相棒刑事の三浦友和との掛け合いも見所といえよう。

で結局、本一冊に1760円は安くないが、「流星の絆」に1760円は決して高くなかった。