遅ればせながら、松本人志の映画「大日本人
」を観た。
国防をアメリカに依存する日本の情けなさ、世間を含めたマスメディアの無神経さと残酷さ、そしてそれらに翻弄され、廃れていく存在の物悲しさ…
みたいな想いを、ふざけたヒーローものというスタイルで映画にした、てな感じか。
「ごっつええ感じ」のコントみたいではあったが、ボクはこの作品が好きだ。
松ちゃんの創る作品には「悲しさ」という共通項でくくれるものがいくつかある。「頭頭」や「トカゲのおっさん」などもそうか。今回の作品にもその悲しさが根底に表現されていて、胸を打つものがあった。
ネットでいくつかの論評を読んでみたが、どれも映画という敷居の高さを訴えることに終始していて、イヤな感じだった。「松本は映画をなめている」みたいな。一方で、作品そのものには言及できていない内容のものが多く、「で?」と口にせずにはいられなかった。
松ちゃんはきっと表現媒体として映画というツールを今回選んでみただけ。別に北野武を意識して、「満を持して映画に挑戦!」みたいな意気込みは元々ないんじゃないかなぁ?あくまで映画は手段のひとつとして考えている、と思う。
ま、こーゆー無責任な論評のくだらなさも、今回の映画に描かれているわけで…。
予想してのことか?