旅人は嫌われる存在。
ピュアな心
自分は自分だけの発見・体験をしたいと思っている。
でも、そんなことはありえない。
小さい人間だ。
それでも
また、旅行者は一日中何かのサービスを消費し続けるわけで・・・。
何も生み出さない代わりに、ずっとお金を流し続ける。10円20円の損得を毎日考えながら生活をする。本当に払う価値があるかどうか考えている。
にぎわう店といつまでたっても客が入らない店。
初めて来た土地で何も知らない自分がどの店に惹かれるのか。
中東ではコンビ二と呼べるような店はほとんど見なかった。道端での商店では、もちろん定価など存在せず、交渉とお得意様という非常に人間的な商売方法だ。とても非効率的だからこそ、人々の親切心がないと生きていけないし、心にしみる。
自分が旅に出たのは、もちろんそれが楽しいからです。
現実を離れて、バカンスを楽しみたかったからです。
でも、もちろんそれだけならディズニーランドへ行けばいい。
ディズニーランドと違うのは、現実から離れたその場所がまた現実だということ。
カンボジアの物乞いも、グアテマラのティカル遺跡も、シリアのスークも・・・
全て魅せるために作られたアトラクションではなく、歴史の中から必然的に生まれた光景。
みんな自分たちがどうすればより幸福になれるのかを考えてとられた行動でした。
人のことを考えられるような余裕はありません。
終わりがない残酷なもの。
生まれた場所を選べない。
ただそこにたまたま生まれただけなのに。
今でもその地で変わらず物乞いをしているんだろう。
結局当たり前のことしかわからなかった。
でも自分の目で見たあの光景、あの人がいるから強く心に残っている。