久しぶりの車の運転、

めっちゃ緊張したわ~。





【25日目】 2005年3月10日 

        移動日(キーカーカー → メキシコ / トゥルム)



ベリーズ→トゥルム


カリブ海から顔を出す朝日を拝もうと、

せっかく早起きをしてみたけど、

曇っていてうまく見えない。



今日はもうベリーズとお別れをして、

この旅で最終ポイントになる

メキシコ・カンクンの手前の都市『トゥルム』まで向かう。


トゥルムまではかなり距離があって、

ちゃんと到着できるのか不安だ。




それなのにそれなのに、

のんびり朝ごはんを食べていたせいでボートを逃し、

初っ端から しくじってしまう。


1時間ほど待った後、ベリーズシティー行きのボートに乗り込む。


波が高くて、

ディズニーランドのカリブの海賊なんか目じゃないくらい

水しぶきを浴びる。



・・・

ほんと、この島へ来てよかった。

今度は、ハネムーンなんかでまた来たいな。







ベリーズ・シティーからは、

メキシコ国境行きのバスに乗るためにターミナルへ。


これまた出発したばっかりだということで、

なんていつも運が悪いんだろう・・・・と思う。


でも自分がミスをしたことが乗り遅れの原因。

→ 偶然ではなくて、何事にも原因があって必然的に起きたなんだ。


と当たり前の事をぐだぐだとムダに考えてみる。


せっかく時間を忘れられる気ままな旅行なのに、

時間にせかせかしちゃつまんないな・・・

気にせず楽しくいこう!

ってポジティブシンキングで乗り切り、

バッグを枕にして次のバスが来るまでベンチで寝る。




ベリーズののどかな土地をバスの中から眺めていると、

あっという間に国境へ到着。


メキシコ国境



国境では観光客が列をなして出入国審査をしており、

適当に通過する。


出国税がかかることを知らなくて、

少しトラブルったけど、なんとか米ドルで支払って事なきを得る。


ほんとベリーズはなにかと金がかかる国だったなぁ・・・




メキシコ側にも、しっかりとバスが待機していて、

観光客を荷物同然に扱ってさっさとバスに詰め込んでいく。



「 たらたらしてたら置いてくぞ! 」



(何様だ、コイツら。)






チュトゥマルという街へ下ろさる。

久しぶりのメキシコ。


やっぱり国のレベル・経済レベルが違う。


大型の建物がたくさんあるし、

走っている車もピカピカだし、

なにより人が多くて安心感がある。


バスターミナルの中も当然しっかりしていて、

日本並みのバス網・設備がある。


というのも、メキシコは鉄道が発達していないので、

庶民の長距離移動の足はバスが基本となる。




トゥルム行きのキップを買おうとするが、

メキシコのバスは色々と複雑で、買い方がよく理解できず、

近くにいた観光客に色々とたずねる。



その外人がバカにしたように、

「 おまえは俺と一緒にいたいのか? 」

みたいな事を言ってくるので、


( ふざけんな、そんなんじゃねぇ )

と思いながら、彼らと別れる。




出発までしばらく時間があるので、

ターミナルの外へ出て、久しぶりにメキシコ料理を楽しむ。



それでもまだ時間があるので、

近くの大型スーパーを覗いてみることに。


スーパーへ行くと、

やっぱりその国の独特の文化や経済を感じられておもしろい。





珍しいフルーツやおもしろいお菓子を見ていると、

見慣れた東洋人を発見!!



なんと、

日本人がカートに大量に物を詰め込んで買い物をしているじゃないか!!




話をしてみると、

早稲田大学でタメの男で、名前はカズキ。

同じくトゥルム行きのバスが出発するまで時間があるから

買い物をしているのだそうだ。



やっぱ日本人ってやることが似てるのね。

普通こんな所に観光客こないもん。


しかも、

彼はスーパーや市場で食材やお菓子を買って、

いつも自分でメシを作りながら生活しているらしい。



だから野菜やらジャムやらあらゆる物を買いまくる。




今回の旅では、

日本人と仲良くなった人が数えるほどしかいない。


もちろん色んな日本人と話をしているのも本当に楽しいし、

東南アジアではたくさんの日本人にお世話になった。

それなりに価値観も広がる。


でも、今回は

特別に日本人だからって話しかけたり仲良くするのはやめよう、

と思っていたのだ。



(というか、もともとこの旅で日本人をほとんど見かけなかった。)



しかし、カズキと話しをしているうちに、

意気投合してしまい、その後しばらく行動を一緒にすることに。


バスの中では、

彼がキューバへ行った時の話や、

チキンバスの中でとなりのカップルがイチャつきだして間違えて太モモをさすられた話、

日本での話など、

周りの乗客が寝ている中、たくさん話をした。




そうしてトゥルムへ到着。


もう夜になっている。

男とカバーニャ(海辺の小屋)に泊まることになる。



タクシーをシェアして海岸のエリアまで行くと、

そこは不思議な空間で、

大きなパーティーが催されていた。


レゲエ風の格好をした男達がバンド演奏をしており、

白人の観光客たちは

すごいエキサイティングをしながらテキーラやビールを飲んでいる。


トゥルムーン・パーティー


途中からめっちゃ踊りだす。




ブランコもあった↓


トゥルムーン・パーティー・2





そんな盛り上がりの中に

すぐに溶け込めない俺たち2人は、

ビールとテキーラを少々だけ飲んですぐに寝ることに。



パーティー会場から少し離れると、

すごく暗くて、ろうそくがないと辺りが見えない。


カバーニャの中にろうそくを置き、砂だらけの地面に荷物を置く。


※ カバーニャは宿泊場所といっても、

  ワラのようなもので編み上げられた簡素なもの。


↓外側からのカンジ

カバーニャ・外


↓中から見たカンジ

カバーニャ・内



ベッドなどあるはずもなく、

ハンモックで寝ることに。


ハンモックで寝るなんて、楽しそう!

って初めはハシャイデいたけど、

その晩は悪夢を見ることに・・・



風呂も入れず、小屋は風がビュウビュウ通って寒い。


寝ようとしても、

蚊がとんでもなく大量発生して露出している皮膚を刺していく。


パーティーが夜遅くまで続いていてウルサイ。

やっとパーティーが終わっても酔っ払ったやつらが外で騒いでいる。



腹が減った・・・

一緒にいたカズキがパンを持っていたのが幸いしたが、

大して腹を満たせない。









あ~~~~もう、

眠れない。





ありったけの服とタオルをカラダ全身に巻いて、

寒さと蚊と騒音を防ぐ。



それでも死にそうな寒さに耐えかね、

何度も外に出て、タバコを吸って気分転換をする。






星がキレイだ。


夜が更ければ更けるほど、その星の数は増えていき、

屋久島のときに見た生涯最高級の星空を抜くすごさを見せていた。


満点の星空とはまさにこのことを指す。

流れ星なんかすぐ発見できる。


天の川も見える。


オリオン座の中に何百と星がある。




こんなすごいの、誰かに見せてやりてぇな・・・・



でも、

こんなに素晴らしい夜を、

寒さと蚊と騒音のせいで楽しめないなんて・・・



その後も寒さと格闘しながらずっと起きてしまい、

ほぼ不眠で朝を迎えることに・・・