「里帰り」 | Classic to Modern デコラティブアート的造形と家具作家の日記

「里帰り」

15年前にデザイン、製作したコンソールテーブルが
メンテナンスのために工房に帰ってきました。





上質なホンジュラスマホガニーをふんだんに使って
繊細な彫刻を至る所にちりばめてあります。




1770年代から90年代にかけてイギリスでとてもポピュラーだった
ネオクラシック様式のデザイン要素をふんだんに取り入れた作品です。




アクセントにローズウッドも使ってあります。
約3か月、ひたすら彫刻をした記憶がよみがえりました。

接着剤は膠を使い、塗装はすべてセラック二スで
フレンチポリッシュ仕上げです。

クラシック家具の要素をすべて取り入れた作品です。







お客様の自宅の玄関で、飾りテーブル(コンソールテーブル)として
長年使っていただいていましたが、セラック二スで塗装してある天板は
どうしても傷んでしまいます。






今回は天板の塗装面をきれいに修理して、全体を磨いてあげる予定です。

個人のお客様に家具を製作する時は、娘を綺麗に育て上げて
嫁に出す感覚で製作しています。

なので今回のようにメンテナンスで家具が帰ってくると、嫁に出した娘が
里帰りしてきた気がしてとても嬉しくなります。

また綺麗にしてあげて、嫁ぎ先に送り出します。