桜林美佐の新・国防日記

防衛ジャーナリスト・桜林美佐がお送りする「新・国防日記」です。
桜、咲いてます!


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防衛省が大学などと進めようとしている共同研究について各所で話題になっているようです。



「これからは大学までも軍事のコストを担うようになるのか」といった問いかけもあるようです。



しかし、もちろん、それは全く筋違いの見解です。この共同研究とは防衛省が昨年から始めた「安全保障技術研究推進制度」で、いくつかの。基礎的研究テーマを提示して大学や独立行政法人、民間企業からも提案を公募するというものです。




防衛技術分野における「産・官・学」の協力の必要性はかねてからの課題でしたが、今始まった取り組みは、防衛省が技術開発に行き詰って大学などに頼るようになったという発想ではなく、これまであまりにも異常な状況が続いていたのでそれを少しでも軌道修正するための第一歩と捉えるべきでしょう。




従来の自衛隊と大学や研究機関などの関係はどうだったか。



東大をはじめとする数々の大学のガイドラインでは「軍事研究禁止」を掲げ、それが平和のための装備であっても自衛隊に関係する何もかも一切お断りという姿勢を崩していませんでした。また、技術系の自衛官が学ぶための入学すら拒む大学も少なくなかったようです。



こうした中、防衛省・技術研究本部(現在は装備庁)は、大学に対するアプローチをここ数年積極的に試みました。なぜならそれは日本のために重要なことだからです。自衛隊が困っているから「大学さん助けて下さい」とすがっている構図ではありません。




防衛予算において研究・開発に充てられる予算はわずか2~3%しかありません。そのような状況の中で、学生のそれも基礎研究に投資するならその分をもっと自らの組織に投じたいと考えるのが普通ではないでしょうか。



それでも身を切ってこの取り組みを進めようとしているのはなぜか。そこには、防衛技術の裾野を広げ、さらには国防に対しても理解を深める学生を増やしていくという大きなビジョンがあるのではないでしょうか。



昨年スタートした「安全保障技術研究推進制度」では1件当たり最大で年3000万円を提供し技術開発を支援します。初年度は大学や研究機関からの109件の応募から9件が採択されたといいます。



これをして、「研究が戦争利用される」とか「大学の研究費が減っている弱みに付け込んでいる」などと批判的な論者が登場したり、当事者の大学や学生たちも苦悩していると報道などで言われていますが、本当にそのような不安に世の中の大学生が悩んでいるのでしょうか?



民間技術と防衛分野とのすみわけがなくなってきていることはもはや常識なのではないでしょうか?

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先日、講演で呼んで頂いた加西・鶉野飛行場展について産経WEBで紹介されていますhttp://www.sankei.com/west/news/160524/wst1605240004-n1.html



鶉野飛行場は姫路海軍航空隊の搭乗員を養成するために建設され、多くの特攻隊員がここから飛び立ちました。現在はUS-2で有名な川西航空機(新明和工業)が、当時隣接していた工場で「紫電改」を製造していた場所でもあります。滑走路などが現存しているということで貴重な遺産ですね。



一方、先週末はかつては陸軍の飛行場だった陸自・立川駐屯地にて講話をいたしました。朝から「今日は何かメモリアルな日だったような・・・」という気がしながら思い出せず気持ちが悪かったのですが、史料館に入ってみると、目の前に現れたパネルが加藤隼戦闘隊の加藤少将の戦歴で「ああっ」と気づきました。5月22日、加藤建夫隊長がベンガル湾で戦死した日です!



これを思い出すよう、ここに誘導されたのか!とひとりで興奮してしまいました。

私は各地の自衛隊でこうした史料館を訪れるのが何より好きなのですが、いつもお願いするのを忘れてしまうんですよね・・。これからはよほどのことがない限り見学させてもらおうと心に誓いました。



さて、そんなことをしているうちに伊勢志摩サミットが始まります。首都圏ではコインロッカーが使えなくなります。いつだったか、友達の結婚式が終わってすぐに神戸での潜水艦の進水式に参加するため急いで新幹線に乗るという時、

引き出物などはコインロッカーに預けるつもりだったのですが、その時も東京駅のロッカーが一切使えないという何年に一度あるかないかのバッドタイミングで、結局その荷物を持って神戸まで前進したことを思い出します・・・。



それにしても、このような時期に自衛隊のありえないような事故が起きているようで、これはいけませんね。災害派遣後も休みなく訓練など活動を続けている皆さんのせっかくの頑張りをおとしめるようなことはあってはならないことです。気になるところです。

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5月13日(金)インターネットの「言論テレビ」に出演します。

『花田編集長の右向け右!』夜10時放送!

http://www.genron.tv/ch/hanada/

(本放送は無料で観られますが、以降は会員限定になります)

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日本と豪州の潜水艦共同開発はならなかったようです。致し方ないでしょう。本件に対しては、4兆円逃した残念などといった適当な感想が聞かれますが、なぜそんな単純な話になってしまっているんでしょう。



別に4兆円が日本や防衛省や海上自衛隊、あるいは防衛産業に入ってくるわけではありません。あくまでも建造費を概算したまでのものなのにと、私は思います。



雇用の問題、とひと言で言いますが、それだけ日本の潜水艦技術が高度であることも物語っています。海自との温度差のようなことも言われているようですが、重要技術を共有するということは、単なる技術移転の問題にとどまらず、運用も一体であり、日本の安全保障体制そのものの問題としての方向性が確立されていない限り、どうしたら良いのか分からないという面はあるでしょう。



できたての装備移転の新ルールや安保法制の下で、すぐにこのプロジェクトを成功させようとしたことの方が大胆なことであり、一つの勉強だったのではないでしょうか。他国はロビー活動や宣伝戦で1枚も2枚も3枚も上手なのです!




<おしらせ>


明日、4月28日 ニッポン放送(AMラジオ)「高嶋ひでたけのあさラジ」

0740頃からの『やじうま好奇心』に出演します。



また、28日までの夕刊フジの連載「誰かのために」は掲載翌日にZAKZAKhttp://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160426/dms1604260830004-n1.htm (1回目)というサイトでもご覧頂けます!

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160427/dms1604270830005-n1.htm (2回目)

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