新しい職場に来て、1か月が経とうとしています。

学習塾なので、

子どもたちが春休みに入ったこの時期、


「春期特別講習」という

<新学年前倒し学習>週間が始まっています。

通常の塾生のほかに

長い休みの時期だけ通う子どもたちも加わって

すごくにぎやか。



ここに来る子たちは、印象として

楽しんで通ってきている感じなんです。


職員室(事務員も一緒)から、各教室の様子が

わかるようなレイアウトになっているし、

ドアは開放、パテーションの上部が空いているので


講師の声はもちろん、中がどんな感じなのか

全部分かる。

なんか、江戸時代の寺子屋ってこんな感じだったかも。

と思わせるような、妙なアットホーム感があります。


わたしの仕事といえば、

初っ端から、年度末の処理や受講者の受け入れ

申請書類の処理、電話応対、チラシや書類の印刷、織り

封入作業までと、やることの多い事務局ですが、


作業を教わりながら

この業界の書類の多さ(紙ベースの半端ない量)と

システムの緻密さとその構築内容のプロっぽさに

久しぶりに、<企業><組織>という実感を

覚える日々であります。



いろいろ職業を渡り歩いたわたしですが、

今回のこの学習塾の事務方の応募に際して、

直近の前職を

蕎麦割烹のおかみとは、さすがに書けず(笑)


自営で会社を15年という<実績>だけで

採用されたわけですが・・・・・(おそらく)


当時は、

もちろん、社員がいるわけでもなく

仕事がまとまる度に、スタッフ集めて

わーってやって、解散みたいなスタイルでしたので


個人的事務能力としては

エクセル・・・顧客管理、確かにやってた。

パワーポイント・・・・企画書やポスター、会報なんかいっぱい作った。

ワード・・・・・社外用のフォーム作った

経理・・・・・・簿記の初級かじる程度


ただ、どんなに小さくても<会社>なので

全体を把握する術(すべ)は知っていただけで。



エクセルの使い方もろくに覚えていないわたしは、

感動するくらい完璧にシステム化されている

処理ルーティンの<同期>の有り様に


入社6年、プロの事務員アヤさんに指導を受けながら

「すごいね~」と感心しながら

週3日の勤務に毎回、サービス残業1時間以上を費やして

捌ききれない仕事量をいただいております。


アヤさんは、ただでさえ大変な時期なのに、

自分の所属する別の地区の教室から

わたしのOJT(現場研修)のために

わたしが配属された教室に一日おきに来ているのです。


何と言っても、今回配属された教室は

前職の方が辞めてから、半年余り

これまでずっと事務員不在だったそうで

室長が一人で、切り盛りしてきたそうで。


信じられないっ!

やっぱ寺子屋だ。





残業代は一切出ない。

だけど、どんなにフル回転で処理しても

勤務時間内に終わらない。

締め、期限を外すと、結構面倒なペナルティーがある

(全社システムだからね)


やらねば、この教室全体の評価が落ちるから

当たり前のように、全員が信じられない勤務状況で

働いています。


仕事しながら、アヤさんがたくさんの社内事情を

話してくれました。それも、淡々と。


「わぁ、ここってもしかして<ブラック>ですか?」

思わずつぶやいたら(入社間もないヤツが言うか)


そばにいた、若い男性講師のワタナベさんが

「よくわかったね。そのとおりだよ」って小声で答えてくれた。

しかも笑ってた。




ありゃ~~~なんか、飛んで火に入る何とかですか。



アヤさんが初日にわたしに向かって

「ここは、少数精鋭部隊だから」とにやっと笑った意味が・・・・・


事務職なんて、実際人生初めての職歴となります。

確かに、ここでの事務局は

個人経営の会社のそれでしたから、

数日で、仕事の全容は掴めましたが、



労働基準法が適用できない、絶妙な立場の学習塾の教室運営。

本社、やるなぁ・・・・って感じですw


まあ、そんな中

今朝は、春期の始まりに際して、ミーティングで室長のミタさんが、

こんな話をしたの。


「僕の、この仕事に対する考えを言っておきたいと思います。

僕は、必ず成績を上げます。と言ってしまいます。

他の塾に行かせるくらいなら、僕に任せてください。と

言ってしまいます。

自分を追い込むことで、絶対に言ったことを守るという約束を

自分にしているんです。


僕が以前、恩師に言われたことばで

こんな言葉があるんですね。


とりつくろって、何もなく生きながらえる人生より

たとえメッキでも、純金に見える生き方をしろ


僕は、いのちがある限り、この生き方を続けるつもりです。

まあ・・・命あってのことだから

体調にはお互いに気をつけましょうね。


でも、おかげでそれ相当の実績は残し続けていますし

この教室の生徒と保護者の方の期待に

応えつづけることが、できていると思っています・・・」



ミタ室長は、魔人Booみたいな体型の方で

とってもチャーミングな眼差しをしているのです。


そんな魔人Booの何気ないこのお話が

わたしには、結構なインパクトでした。

いろいろと受け取り方はあると思います。



だけど、会社の(ブラックな)体制云々よりも

学習塾としての責務をこんな風に

自らの人生に重ね合わせて、そこに完全に焦点を絞って

365日、生きているということ自体に


わたしは、ある種の感動さえ覚えました。

<奴隷世界>というこの社会のシステムの中で

そんなことは百も承知で、そこから超越して

独自の世界を構築しているわけです。


この突き抜け方は、常人ではありません。

もし、彼がこの世界の真実を知ったとしても、

いえ、きっと知ることはないでしょうね・・・・・


知ることはなくとも、<彼の宇宙>は

ここにあるんですね。


そんな魔人Booのプロデュースする

寺子屋ワールドに


どこか愛のようなものを感じる。


子どもたちに接するときの態度、言葉、

そして、一個人としての

大人から子供たちへの礼儀の伝授等、


教育機関である場に最近多くみられる

生徒や保護者は<お客さん>であるという理由で

親や、子どもへの過度な遠慮や見て見ぬふりがなく、


容赦ない叱咤も激励も

その場に応じて、テキパキとやっているように見える。


この教室の塾生の合格率は確かに高い。


それは、<実績>という自信に繋がっているのだろうし

それだけではない、何かが

子どもたちの有能さを引き出すのかもしれない。


入って間もないからこそ見える

第一印象は、直感的に多分正しいと思う訳で。



このブログでこの手の記事を書こうと思ったのも、

先ほどの、ミタ室長の言葉


「たとえメッキでも、純金に見える人生を生きろ」が


それがどのような世界であっても、

自分自身の宇宙にアンカーした人の

覚悟のある日常と覚悟の人生だと


ふと思ったからです。



そして、きっといつか

メッキであった純金の価値を持つ<情熱>が

本物の純金になる時が来ると

思うのです。



ほめ過ぎた。



とにかく、このひどい肩こりと首のしびれを

なんとかしなければww


今日は、「ジュピター」を見に行ってきます。



追記:14:00


映画「ジュピター」観てきました。

全編の半分ほどが、ひたすら戦闘シーンで

美しい場面、宇宙を感じさせるシーンもなく、

過剰な装飾と演出だけが目立つ

かなり暴力的な内容に思えました。


戦闘ゲームをひたすら見せられているような

あ~~~(溜息)な作品でした。

肝心要のストーリー性も安直な感じで残念です。

予告に騙されたな~








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