大晦日から降り続いたまとまった雪が、
太陽の陽を浴びてゆっくりと融け出しています。
日中暖炉で暖められた室内は暖かさを保ち、
それが屋根にも伝わり、冷え込む夜の間も、
じわじわと屋根に積もった雪を融かし続けます。
一滴一滴ポタポタと。
暖かさで融かされ、また冷たい風にさらされ、
氷の固体に変化する。
ツララです。
まっすぐ下へ伸びるもの。
横になびくように伸びるもの。
ツララを見てると時間が止まったように感じますが、
まるで生き物のように風の吹く方向へ形を変えていきます。
目に見えない風が、氷という残像に姿を変え、
その場に留まっているようです。
この雪と氷と風の共同芸術作品も、
太陽にさらされた場所から一気に崩れ落ち、
潔いほど、一瞬で消えてなくなるのでした。