決断 | 山瀬功治オフィシャルブログ「こーじのblog」by Ameba

決断

2日前、僕は人生の決断をしました。



僕がこの数週間、抱いてきた「思い」の数々を


ここで正直に書かせて頂きます。




僕のサッカー人生の中で


たった1ヶ月という短い期間に


これ程までに一気に運命が動き、


今まで味わった事さえ無い感情が、次から次へとやってきて、


そこから深く悩み、


最後の最後まで決断に苦しむという事は


生涯初めての経験でした。





札幌から浦和への移籍。


浦和から横浜への移籍。


2度の前十字靭帯断裂。


ヘルニアで、歩くことさえ困難になった時。


夢だったオリンピックやW杯に最後の最後で落選し、


出場する事が出来なかった事。





僕にとって、絶対に忘れる事が出来ない、


これまで歩んで来たこれらのサッカー人生の歴史と同じ位に


大きな決断となりました。







忘れもしない、


戦力外を告げられたあの日。




そこから全てを受け止め、


前へ踏み出す力を僕に与えてくれたのは


チームメイトや友人達をはじめ、


多くのサッカー関係者の皆さん、


そして、他でもない、


サポーターの方々からの


数秒ごとに止めどなく送られてくる


ブログへのメッセージや


数える事が出来ない程の手紙の数々でした。





目の前で、あんなにも沢山の人が


謝りながら、泣き崩れていく姿を目の当たりにし、


こみ上げて来るものを、堪えられなくなりそうになった


ファンサービスの時。



失いかけた自信を取り戻す事が出来たのは


サポーターの皆さんが、


あれ程までに僕を必要としてくれ、


温かい言葉をかけてくれたお陰です。




思えば最終戦、


ピッチ上で涙が溢れたなんて事も


僕のサッカー人生、初めての出来事でした。






選手として、最も過酷な状況に置かれた時、


オファーを出してくれた、J1、J2の全てのチームは、


僕にとって新たな希望でした。




そして、オファーを出してくれた全てのチームが


きっとクラブにとっても、勿論僕にとってみても


これ以上ない、最大限の評価を与えてくれました。



その事が、本当に有り難く、


言葉では言い表せない程、感謝の気持ちで一杯でした。





僕が戦力外になった日からずっと、


僕を大切に思ってくれて、僕がサッカーを楽しむ事が出来るチームであれば、


どこへでも着いていくと嫁さんは言ってくれていたので、


自分の「サッカー」の事だけに集中して、


チームを選択する事が出来ました。






自分がそれぞれのチームに入った場合、


どの様なサッカーが出来るのか?


自分のプレーがどうフィットするのか?




オファーを頂いた全チームの試合のビデオを


何本も繰り返し見たり、


それぞれのチームが話してくれた


戦術、起用法、考えなどを


何度も何度も頭の中で思い返してきました。




シュミレーションを繰り返せば繰り返す程、


どのチームも魅力的で、


一時は、どこへ歩いて行けば良いのかさえも


分からなくなっていました。




自分には、そこに詰まった沢山の想いを受け止め、


その上で決断しなければなりませんし、


そして、その決断によって生まれる喜びと悲しみも、


しっかり受け止めなければならない責任があります。




選手としてこの上ない、


こんなにも贅沢な状況で、選択が出来るはずなのに、


その選択肢が素晴らし過ぎるがゆえに


迷い、悩み、苦しみました。





どれだけ考えても答えの出ない、


出口の無い迷路を進んでいる様な日々を過ごして来ましたが、


それだけ悩んで、ここまで考え抜いて来たからこそ、


今回の決断が、自分にとって最高の決断であったと、


今は、自信と誇りを持って言えます。




僕にオファーを出して頂いた全てのチーム関係者の皆様、


移籍に関してお世話になった多くの方々、


メッセージを送って下さった、全国のサポーターの皆さん、


6年間お世話になったマリノス関係者の皆さん、


僕の決断を受け止め、背中を押してくれた嫁さん。



全ての人に感謝したいと思います。


本当にありがとうございます。





今後も、この評価に繋がったであろう


「山瀬功治」らしいプレーを続けていくと共に、


その為の最大限の努力をしていきます。




そしてその力を、


新たな自分のファミリーである「川崎フロンターレ」の為、


そこに携わる全ての関係者、サポーターの皆さんの為に全力で注ぎ、


少しでもチームの力になれる様、一生懸命頑張ります。


川崎フロンターレの皆さん、どうぞ宜しくお願い致します。




つたない文章ではありますが、


多くの方へ、感謝の気持ちと、皆さんへのご報告を兼ねて、


長々と書かせていただきました。




読んでくれて


本当にありがとうございます。