☆「iPhone」寄与、ソフトバンクのみ増収増益 通信大手3社の4~9月 (11・9日経)

 通信大手3社の業績が、急成長中のデータ通信需要をどれだけ取り込めたかで明暗を分けている。9日発表のNTTの2009年4~9月期連結決算(米国会計基準)は、固定・携帯電話とも音声関連収入が落ち込み、減収減益だった。一方、ソフトバンクは増収増益を確保した。提携先の米アップルの高機能携帯電話(スマートフォン)「iPhone(アイフォーン)」の販売好調でデータ通信事業が伸びた。

 NTTの売上高は前期比3%減の4兆9981億円。上期(4~9月)では1998年以来、11年ぶりの5兆円割れだ。営業利益は13%減の6468億円、純利益は31%減の2822億円。利益規模が大きいNTTドコモの営業利益が16%減ったのが響いた。KDDIも売上高が1%減、純利益は4%減った。

 これに対し、ソフトバンクは売上高が2%増、純利益は72%増。大手3社で唯一、増収増益だった。主力の携帯電話事業で売上高が8%増、営業利益も49%増えた。


 ソフトバンクの孫さんはつくづく運がいいですよね。財務はボロボロなのにいつもなぜか救世主があらわれる。一昔前ならヤフージャパン株の高騰。そして今はアップルのアイフォーンを取り込んだおかげでデータ通信という最もおいしい部分で利益を得ています。このアイフォーンの無料ゲームの好調ぶりが任天堂の業績悪化にも多大なる影響を及ぼしており、携帯各社の今後の戦略が各方面の企業の業績にもつながるという大戦国時代へ突入した感があります。

 2年契約のしばりが消えたドコモユーザーがソフトバンクに流れ、青ざめているNTTグループ。しかしどっこい、頼みの綱は圧倒的な財務力。株価が13万を切れ底割れを起こしたかと思われた前場終了後、満を持しての自社株買いのニュースが伝わり株価は急反発しました。

 さあ、ソフトバンクの一人勝ちは許すまじとこれからドコモ、auのすさまじい逆襲がはじまるのは必至。さらに、100円パソコンのイーモバイルが伏兵として虎視眈々とこの戦いに割り込もうとしているのにも注目です。非常に携帯会社の今後の動向が面白くなりそうです。