「卒業」に関して。 | ヘンテコブログ

「卒業」に関して。



小春ブログでの突然の報告、みなさま驚いたことでしょう。
私も驚いています。
きっと辞めるという実感が一番わいていないのは、
私だと思います。
「卒業」なんてモーニング娘。みたい!!
なんて他人事のようにも思っています。

でもこのまま卒業の日を迎えてしまうのは、
今まで応援してくれた方々に対してあまりにそっけない気がするので、
私の思いとやらを、書いておこうと思います。


近頃の梅雨に入っていく不安定な天候のように、
ここのところ不安定な日々でした。
ひとりでぼんやりしているとあれこれ考えてしまうので、
無心になって学校の課題をこなしたりもしました。

辞めることだけじゃなく、辞めた後のこと、

マイノリティのライブとか、見に行っていいのかな?
とか、
りえぽんはディズニーランドに一緒に行ってくれなくなるかな?
とか、
ワンピースの新刊が出ても、もう3人で興奮できないのかな?
とか、
マイノリティのブログ毎日チェックしてたら、
それって未練がましいのかな?
とか、
何年後かのブラバンの集まりとか気まずいのかな?
とか……


「考えすぎだよ!!」
ってみんなに笑われそうです。

でもそんなことまで考えていました。


今年の春先あたりから、
どんどん舞い込むライブ予定に急に不安を感じました。
ライブ帰りに「またお願いします!」と言う度にドキッとして、
メンバーの間での「次はニューヨーク進出かな?」
なんていう冗談も今までは楽しく話せていたのに、
いまいち乗れなくなりました。

なんでだろう。

ってしばらく自分でもわからなかったのですが、
理由なんて簡単でした。

辞める理由も簡単なんです。


ただ音楽より映画が好きになってしまったから。


いままでの体制や5年間の歴史を崩してしまうこと。
後ろめたくないの?と言われたら、
もちろん後ろめたいです。
もったいないよ!と言われたら、
もちろんもったいないと思います。

でも他のメンバーが「音楽の道に進みたい!」
って思うのと同じように、「映画の道に進みたい!」
って思うのです。
自分がその世界にいる姿を想像すると
どうしようもなくワクワクするのです。
オーバーに言えば、仕方ないじゃん夢なんだもん、
ってそんなかんじです。


音楽は死ぬほど好きです。
演奏することも聴くことも。
CDだらけで部屋が汚いです。

それでも映画が上回ってしまうのです。


私の父親は映画監督です。
映画監督という肩書きを一応持っているようですが、
ブログを読んでいる方の中に「村橋明朗」、
という映画監督を知っている人はいないと思います。
私自身、父親が何の仕事をしているのか、
わからないことがほとんどです。

でも役名に「菜保子」という名前を使ってくれることが、幸せでした。
いまいちの映画に出会ってしまったとき、
「こんな映画だったらお父さんの方がよっぽどおもしろいのに。」
身内、という特別意識はあるのだろうけど、毎回そんな風に思います。
監督の名前だけで人が入る。
音楽業界も同じです。
ミュージシャンの名前だけで売れる曲がたくさんあります。
そんなの納得いかない。
直接的でなくてもいい、どんなかたちでもいいから
父親をバックアップすることが、私の将来の目標なのです。
実際にカメラを回すような製作側でなく、
作られた映画と観客の橋渡しをする役になりたい。
大学受験を考え始めたときにはもう、
ぼんやりとその目標は私の中で生まれていました。
映像専門の学校に入るのではなく、
一般の大学にある映像専攻を選んだのは、
映画の撮り方よりも見方が知りたかったからです。


音楽で生きていくこともよっぽど難しいことだと思いますが、
映画業界もかなりの狭き門です。
ひとりでそんな狭き門に向かって就活するならば、
同じ狭き門でもマイノリティのみんなで居た方が絶対楽しい!
何度もそう思いました。
げらげら笑いながら、なんでも乗り越えていけるんじゃないか、
と何度も思いました。


でも今楽しいからって、みんなに甘えて映画の道を諦めたら、
やっぱりそれは後悔すると思うのです。
うちらはたかがまだ二十歳なので、
マイノリティというバンドがなくなるときが来るまで続けて、
それからまた考えればいいじゃーん!!
っていう考えも一理あります。
でもやっぱりそれは後悔すると思うのです。


元々「多趣味だよね」とは良く言われます。
CDや本、一眼レフ、映画のフライヤーやパンフレット、
DVDや大量のVHSに囲まれて、
映画のフライヤーをファイリングしたものを見て、
ニヤニヤしています。
やっぱりそれが幸せなんです。
でもただ言えるのは、
マイノリティは趣味なんてものじゃありませんでした。
もっともっと必要不可欠なものだった気がします。


7月17日。
その日だけを特別視するわけではないですが、
ステキなライブにします。
なんだかここ数日はやけにスッキリしていて、
何に対してもやる気満々です。
そして猛烈に映画館に行きたい衝動に駆られて、
学校と映画館とスタジオと自宅を行き来しています。

私がいなくなっても、引き続きマイノリティの応援をよろしくお願いします。

長くなりましたが、
みなさん、7月17日!!
ステキな夜にしましょう★★