なんとか教室に戻ってくると、勢い良く机に顔を伏せる。
梓と美由宇が声を掛けて来たけど、今は何も話したくなくて二人の問いかけに首を振って答えるだけにした。

午後の授業は全く頭に入ってこなかった。
頭の中を回っているのは、

『地味』『B専』『可愛い子がいい』

義君も私の事を『地味』だって認めてた。
義君の友達が言う事が全てじゃないけど、このままだったら義君が私の事を恋愛対象として見てくれない事だけは理解できた。

少しでも、義君に女の子として認めてもらいたい。
このまま幼馴染みの地味な女の子のままでは、終わりたくない。
少しでも、義君に意識してもらえる様に頑張らなくちゃ。

決めた!
私、これから女の子としての自分を磨く事にする!!

・・・急には無理だから、私のペースでゆっくりとだけど・・・
努力することに決めた!

見た目だけじゃ、きっと義君は見てくれない。
勿論、中身も義君に認めてもらえるようにしなくちゃ!!

義君、私が認めてもらえる様な女の子になるまで待っててね。
私、頑張るから!!

放課後、梓や美由宇にこの決意を伝えた。
いきなり前髪を短くして顔を出すのは無理だから、そんなに太ってはいない体だけど、絞れるところは縛ってメリハリのある体型を目指し、エクササイズをすることにした。
身長だって伸びる様に大っ嫌いだけど、牛乳飲むようにするし。

メリハリ体型・・・
・・・うん。胸は・・・これからの成長に期待しよう・・・

・・・だっ、大丈夫・・・な、ハズ・・・
だって、おばあちゃんも、ママも、ちゃんと胸あるし・・・
私も同じDNA受け継いでるし、ミトコンドリアDNAは母親のしか遺伝しないし!
・・・ミトコンドリアDNAって、胸に影響あるかな?

私の成長期はまだ始まってないハズ。
この成長期に私の人生懸けてやるぅ~!!





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        日常に満足している陽菜と、遊び人で本気で恋する         事を知らない颯太。
         そんな二人が出会って、恋する王道ラブストーリー
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