学年が違う廊下を歩くって、どうしてこんなに違和感をビシバシ感じるんだろう?
いや。ビシバシ感じるのは、この地味な格好で1年生の私が他学年の廊下を歩いてるからかな?

さすが最高学年なだけあって、私みたいな子はあまり見かけない。
とにかく、自分がこの空間で異端児である事は間違いない。
さっさと用件を済ませて自分の空間に戻りたい。

どうして私が、一人この場違いな廊下を一人歩いているかというと、
『お使い』だから。
朝、玄関を出た所で義君のお母さんに会った所、
義君にお使いを頼まれてしまったのだ。

義君は学校帰りに塾に行くらしく、学校が終りにコンビニとかで軽く腹ごしらえをしているらしい。
なのにお財布を忘れて学校に行ってしまったため、
義君のお母さんにお財布を渡してくれる様に頼まれてしまった。

正直、義君の所に行くのは嫌だった。
だって、義君の学年のお姉様方が怖いんだもん。
いくら義君に会えるからっていっても、やっぱり勇気がいるんだよ。

こんな地味な格好してるけど、根暗なわけじゃない。
まぁ、不特定多数の前や初対面の人には少し人見知りするかもだけど・・・
それでも、3年生の廊下を歩くには敵陣にのりこんでいる気分で、
気が引けてしまう。

そんな事をつらつら考えながら、歩いて漸く義君のクラスに到着する。
開け放たれている教室のドアからそっと中を窺って義君を探す。

(いた!)

義君はベランダ側の机の上に座りながら友達と笑っていた。
ここから大声で義君を呼べば目立ってしまうし、
かといって近くにいる先輩に話しかけるのも勇気がいる。

(義君気付いてくれないかな)

どうやって義君を呼び出そうが悩んでいたら、後ろから声をかけられた。
振り返ると、そこにはメチャクチャ綺麗な美人さんが立って私を見ていた。





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