テヨンさんのベッドの脇に座って
心配そうにテヨンさんを
見つめるチャンミン

その横で
同じ様な表情で
テヨンさんの顔を覗き込むユン

改めて見比べてみると
ユンの方が若くて
チャンミンより活発そうだ

でも
本当に面立ちが
よく似ていると思った

テヨンさんの側に
こんなに
よく似た人が居るなんて

これは偶然?
それともやっぱり
彼はチャンミンの事を
忘れられなかったのだろうか?

俺の不安が
ますます大きくなった


俺の表情が
優れないのに
気づいたユンが

「ユノさん…

僕がチャンミンさんに
無理を言って
頼んで付き添って貰ったんです

本当は僕があなたに
連絡を入れないといけなかったのに…

申し訳有りませんでした」

申し訳なさそうに頭を下げた

「チャンミンが無事だとわかればいいよ

それから
チャンミン…

しばらくテヨンさんに
そのまま付き添ってていいから…」

俺の言葉に
チャンミンは戸惑った

「ユノ…でも…」

「俺は、先に
マンションに帰ってる」

本当は不安で仕方がないくせに
強がって
俺は病室を出ようと
ドアに手をかけた

「ユノ…」

何か言いたそうな顔をして
もう一度
声を掛けようとした時

ユンが俺を呼び止めた

「ユノさん待って下さい
僕がご自宅まで送ります」

そして
チャンミンの方を振り返り

「その間、テヨンさんを
お願いします」

それだけ言い残すと
俺達を黙って見つめる
チャンミンを残したまま
俺と一緒に病室を出た



白い壁に囲まれた長い廊下を
2人並んで歩く

「車を駐車場に置いているので
そこまで歩いて貰っていいですか?」

ふと、その横顔を見ると
チャンミンに
驚くほどよく似ていると思った

俺が見つめてるのに
気づいたユンが

「そんなに…
似ていますか?」

そう問いかけたけど
俺は返事ができなかった

「僕も初めて
チャンミンさんに会った時
驚きました」

一度、言葉を切ると
ユンは黙ったままの俺の顔を
じっと見つめた

「 彼が…
あまりに自分に
似ていたから…」