チャンミンが一方的に電話を切ると
俺は慌てて
何度もかけ直した

だけど
チャンミンはそのまま
飛行機に乗ったのか
その後、連絡が取れなくなってしまった

「何かあったのか?」

俺の様子に気が付いたヒチョルが
心配そうな顔で聞いから
今の出来事を
話して聞かせた

「一体、何があったんだ?」

不信がる俺に

「急用だって言ったんだろう?
連絡があるまで
待つしかないだろうな」

ヒチョルが諌めた

そんな事を言われても
諦めきれずに
何度も繰り返し電話をした

「やっぱり出ないのか?
仕方がないよ
きっと説明する時間も
無かったんだろ」

ヒチョルにそう言われて
無理矢理
自分を納得させるしかなかった

チャンミンは俺に
理由は後で説明すると言ったくせに
何故だか
ずっと連絡がない

チャンミンのお母さんに
電話をかけたけど
何時もと変わらない様子に
実家に戻ったのではないと
いうことだけはわかった

実家に帰ったんじゃないなら
どこに行ったんだ?

3日も連絡が取れないなんて
こんな事は初めてで…

何があったのか
心配で堪らなかった


俺は不安なまま
必死に仕事をこなし
今の自宅に戻ると

それからすぐに
チャンミンの後を追って
帰国をする事にした



「とにかく…無事でいて欲しい」

機内でも気が休まる事はなく
チャンミンの事を思い続けた


空港に降りると
とりあえず事務所が管理している
俺のマンションへ向かった

だけど、
そこにもチャンミンの姿はない

「本当に何処に行ったんだ?」

チャンミンの
行きそうな場所を探そうと思った

だけど思いつく場所は
ドンへの所と

あの人…
1人しか思い浮かばない

まさかな…


そんな思いで
まずはドンへに連絡を取った

「チャンミンが来てないか?」

「挨拶も無しにいきなり何だよ」

久しぶりに掛かってきた
俺の電話の声が
あまりにも慌てていたので

「突然掛けて来て
チャンミンに何があった?」

ドンへは驚いて、逆に聞いた

「チャンミンの行き先を知らないか? 」

「ここんとこずっと連絡
取ってないからわからないな
チャンミンは
こっちに帰ってきてるのか?」

ドンへは心配しながら

「また、喧嘩でもしたのか?

ここにはまだ、来てないけど
とりあえず俺のとこに来いよ」

俺の事を気遣ってくれた
ドンへの
その気持ちが本当に嬉しかった


行方がわからない
チャンミンに
俺の不安はますます募る


ドンへの所に向った俺は
久しぶりに会ったというのに
挨拶もそこそこに

チャンミンと3日以上も
連絡が取れない事を話した

「心当たりが全く無いんだ
何か、わからないか?」

ため息を吐いて
ドンへの顔を見ると
何故か、やつは困った様な表情で
俺を見ていた

「ユノ…お前の電話を切った後
調べてみたんだけど…」

何故か言いにくそうに
言葉を途切らせた

「何かわかったのか⁉︎」

「あのな…ユノ
テヨンさんが…」

「テヨンさん…?」

その名前を聞いて
俺は息を呑んだ

「…大きな事故に
あったらしい…」

ドンへは顔を歪めて
俺にそう言ったんだ