「テミンと離れて暮らす方を選ぶ」

ヨニには、俺が言った言葉に
ショックを受けたように
呆然としていた

しばらくして

「そんなに…あの人が好きなの…?」

やっと、口を開いた

「テミンよりも…
大切な人なのね」

本当は、テミンへの思いと
チャンミンへの思いは
比較出来るものでは無いけれど
ヨニにあんな事を言われて
思わずそう言ってしまってた

「俺はテミンを自分の子供のつもりで
育てて来た
だけど…チャンミンへの思いは
君に何を言われても
変えられ無いんだ」

俺がそう言うと、

「貴方の気持ちはわかったわ
でも、やっぱり
あの人の事は認められない」

ヨニはそれだけ言い残すと
テミンが眠る部屋に
戻ってしまった


その夜は
いろんな事が
頭の中を駆け巡り
中々寝付けないまま
一晩を過ごした


俺は夜が明ける前に
チャンミンの部屋へと向かった

今はヨニと
話し合いたくなかったから…


チャンミンに逢いたい…


タクシーの中で
じっと、一点を見つめて
そのことだけを考え続けた

チャンミンは…
俺のことを選んでくれたのだろうか?

不安を感じながら
チャンミンの部屋へと向かう

ドアを開けると
キッチンの方から
水の音がして
チャンミンが指を水に晒していた

火傷でもしたのか?
心配しながら
俺はチャンミンに近づこうとした時

「ユノさん…」

チャンミンは後ろをむいたまま
寂しそうな声で
俺の名前を呼んだんだ

その姿を見て
思わず後ろから抱きしめてしまった

なのに…


チャンミンが出した答えは
俺の不安が当たっていた

心優しいチャンミンは
ヨニやテミンの事を考えて

俺と距離を置く方を
選んでしまったらしく

俺がキスをすると
身体を突き放し
俺の側から
離れてしまった…

なんで、俺の心がわからない?
こんなにも
君の事が好きなのに…
愛しているのに…

何故、君は
そんなに周りの事を
気にするんだ?

こんな時にすら
ヨニやテミンの事を
考えてている
チャンミンの優しさが
恨めしいとさえ感じる

だから、
チャンミンと離れたくなくて
思わず腕を掴んで
引き寄せた

「なんで…避けるの?」

俺に抱き寄せられて
悲しそうな顔をして
ジッとしているチャンミンに
俺は告げた…

「俺は誰がどう思おうと
君を離すつもりはない

だから…何も考えるな」

俺は、何があろうと
チャンミンを失いたくなかった

「ユノさん…」

今にも泣き出しそうな顔で
チャンミンは

「ごめんなさい…

やっぱり、もう少しだけ
時間を下さい…」

そう言って
俺の手から離れて行ってしまったんだ…



★★★★★★★★★★★★★

昨日は、熊本地方の地震の影響で
私の住んでいる福岡も
かなり揺れました

私の住む所は
特に被害もなくて
大丈夫でしたが

地震の被害に遭われた方が
沢山いらっしゃるようで
心を痛めています

同じ九州に住む者として
1日も早く
日常の生活を取り戻せる事を
願わずには入られません