「ドリームガールズ」 | こだわりの館blog版

「ドリームガールズ」

ドリーム・ガールズ

2/25 Tジョイ大泉 にて


ミュージカルは【ノリ】が命です


監督・脚本:ビル・コンドン
原作:トム・アイン
出演:ジェイミー・フォックス、ビヨンセ・ノウルズ、エディ・マーフィ、ジェニファー・ハドソン、
   アニカ・ノニ・ローズ、ダニー・グローヴァー、他


 エフィー(ジェニファー・ハドソン)、
 ディーナ(ビヨンセ・ノウルズ)、
 ローレル(アニカ・ノニ・ローズ)の3人組は、
 コーラスグループ“ドリーメッツ”を結成し、成功を夢見てニューヨークへ旅立った。
 やり手マネージャーのカーティス(ジェイミー・フォックス)に見出され、
 大スターのジェームズ・“サンダー”・アーリー(エディ・マーフィ)の
 バックコーラスとしてデビューするが…。


アカデミー賞発表の前夜に見に行きました。
「バベル」は見てないし、
「リトル・ミス・サンシャイン」のアビゲイル・ブレスリンはお気に入りだけど
やっぱり助演女優賞はジェニファー・ハドソンで決定だろう!
この作品を見た時に決定的となり、翌日「『ドリームガールス』どうでした?」と聞かれたら
有無を言わさず「助演女優賞はジェニファー・ハドソンで決定だね」と周りに吹聴しまくってます。

(追記:でも内心、菊池凛子が受賞したらどうしようとハラハラしながら授賞式を見てました)


「ドリームガールズ」のオリジナルは1981年初演のブロードウェイミュージカル。
大ロングランを続けた名舞台の映画化であります。
実はこの舞台版「ドリームガールズ」にはちょっとした思い出がありまして
ブロードウェイで大ヒットした余波で20年くらい前に
日本でオリジナルキャストによる日本公演をやったんですね。
その時にテレビ朝日かなんかがスポンサーになって
この舞台の告知を、もう大量にテレビスポットで流してたんです。
その時のCMで使われてたナンバーが「One Night Only(Disco)」
この曲を歌いながら3人の黒人女性が、派手な衣裳で正面から歩いてくる…
このCMがもう来る日も来る日もテレビで流れていて、
すっかり私は子供心に
「ドリームガールズ」という舞台名と「One Night Only(Disco)」の曲が
脳裏にコビりついてしまったんです。
だから今回、劇中で「One Night Only(Disco)」がかかった途端に
別の意味で鳥肌が立ちました
20年ぶりの記憶が蘇った【鳥肌】であります。


話が横道に逸れました。
映画版の「ドリームガールズ」に戻しましょう。


でも「ドリームガールズ」、ホントよかった。
「ノリがいい」という言葉はまさにこの作品にあるようなもの。
オープニングのドリーメッツが、デトロイト・シアターの新人オーディションステージに出演し
見事に「Move」を歌い上げるシーンからもう見事なナンバーの連続。
メジャーデビューを果たすステージでの「Dreamgirls」 なんかは
見ていて、聞いていて鳥肌がたってしまうほど(こっちはナンバーの素晴らしさで!)。

残念ながらオリジナルの舞台は見ていないので比較はできませんが、
映画としてはオリジナルの舞台に忠実なんでしょうね。
オリジナルが秀逸な舞台だから、もとがいいと作る側もラクでしょうね。


でもこの映画自体、次々と流れるアップテンポなナンバーのように
短いカット割りでストーリーが進み、
ミュージカルでないドラマ部分も実に良いテンポでとにかく退屈する隙もないくらい
この全体のテンポの良さが抜群にいい
ここは映画版の最大の長所、スタッフの最大の功績。
ミュージカルってオリジナルナンバーの曲の良さと
そのシーンの描かれ方が重要なのはもちろんですけれど
その合間のドラマ部分も【ノリ】良く描いて行かないと
本当、全体の印象すらも崩れてしまう
この作品を見て思い知らされました。

そしてこの作品のもう一つの魅力はキャスティング。
特に女性陣たちがいい
ちっとも綺麗じゃないジェニファー・ハドソンの迫力ある演技は、
見た途端にアカデミー賞を予感させるくらいだから言わずもがな。
あとビヨンセもいいですね。
今までビヨンセっていうと【派手】というイメージしかなかったけど
この作品でオープニングに登場するビヨンセの、なんと可憐で綺麗なことか!
途中までビヨンセだとは気が付きませんでした、お恥かしい話。
後半の派手派手メイクでやっと「あっ、彼女がビヨンセだったんだ」って感じ。
あともう一人のアニカ・ノニ・ローズの良さは…地味なところ(笑)
無理矢理ほめようとしなくてもいいか。
とにかく【華】【実】を揃えた女性陣のキャスティングが見事でした。


ブラック・ムービーって正直なところ
私、今まで苦手でほとんど見なかったのですが、この作品は別格。
日本公開2週目でもそれほど客足が落ちずに、
ついには興行1位をとってしまったのも、
まさに作品のよさが浸透した結果であるんでしょう。
私のような人が多かったってことですね。


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