「香港国際警察/NEW POLICE STORY」 | こだわりの館blog版

「香港国際警察/NEW POLICE STORY」

3/12 有楽町スバル座にて

ひどいよな東宝東和さん。
ジャッキー・チェン久々の香港復帰作を
こんな公開の仕方して!

監督:ベニー・チャン
出演:ジャッキー・チェン、ニコラス・ツェー、ダニエル・ウー、シャーリーン・チョイ、チャーリー・ヤン、他

東宝東和が今日あるのはジャッキー・チェンあってこそ、と言っても過言じゃないと思うんですよ。
確かに日本初登場の頃の「蛇拳」や「酔拳」は東映の配給でしたけど
(モンキー・パンチのイラストポスターが懐かしい!)。
アメリカ進出第一弾だった「バトルクリークブロー」からは
東宝東和が配給をしていて
東宝東和お得意の「ちょっとの事をすごい大げさに宣伝する」手法がジャッキー・チェンという“ひょうきんなキャラクター”とぴったり合って、その後次々とヒット作を連発していた、はず。
今はシャンテになってしまった日比谷映画でのジャッキー・チェン映画の公開はもうGWの風物詩でした(よね)。

ちなみに私が言ってるのは、
3月で閉館する日比谷映画じゃないですよ。
今シャンテのあるところに座席数千席以上の円形映画館【日比谷映画】っていうのがあったんです。
シャンテのショッピングセンターの、
あの正面の“丸み”は旧日比谷映画の形を残しているということは、
今の人ほとんど知らないんだろうなぁ。

その後ヒットにかげりが見え始めると香港制作のジャッキー作品は
松竹、ヘラルドとたらい回しにされ、
ついには「ラッシュ・アワー」で再度アメリカ進出。
以降はアメリカメジャーでの配給作品が続いていました。

ところが、今度はジャッキー・チェン側が
アメリカメジャーでの扱われ方を不服に思ったようで
「アクションは体を張るものでCGに頼るモンじゃない」と言わんばかりに
久々に古巣である香港映画に復活。
その記念すべき第1作が
「香港国際警察/NEW POLICE STORY」なんですよ。

確かに東宝東和にとってジャッキーは
「売れて自分のところから離れていった恋人」みたいなもんでしょう。
しかし帰ってきたんだから、いいじゃないですか。
一度別れた恋人が
「やっぱりもう1回お付き合いしてくれる?」って言ってるんだから!

ところがどうでしょう。この公開のされ方!
メインがスバル座ですよ。
新宿・渋谷・池袋で公開館なし。
あとは全部シネコン。アニメだってもっと大規模な公開ですよ…。
新宿オデオン座、池袋劇場(現HUMAX)、ジャッキー作品といえば、という映画館ではことごとく公開されてません。
日本の映画産業も“心意気”っちゅうのを無くして、アメリカばりにビジネス優先になっちゃったってことなんですかね?

で、私はスバル座に見に行きましたよ。
この劇場限定だというNGシーンが見たくて…
ところがどうでしょう、これが立ち見がでる満員御礼!
300名強のスバル座にこんなに人がいるなんて、
いや立ち見が出ている映画館に出会うこと自体が久しぶり。
やっぱりジャッキー・チェンの香港復帰を密かに期待していた人が多いのか、それともNGシーン見たさにそこらじゅうの観客がスバル座に集中してしまったのか…
東宝東和さん、今からでも遅くない。
ムーブオーバーの際には是非、新宿・池袋での上映のご検討を!

今回は余談が長くなりすぎました。

で「香港国際警察/NEW POLICE STORY」ですが、おもしろいです
アメリカへ再進出する直前の
香港時代のジャッキー作品は本当つまらなかった。
アメリカへ進出した際も「ラッシュ・アワー」以外は、
これも本当つまらなかった。
もう私自身、(前言ってたことと矛盾しますが)ジャッキー・チェンに見切りつけようかと思ってた矢先の「香港国際警察/NEW POLICE STORY」のおもしろさは、本当に嬉しい。

この作品、
ジャッキー・チェンの新たな試みが発揮されてると思うんですよね。
ジャッキー・チェン自身は何ら変わりありません。
50歳過ぎてるのに相変わらず体張りすぎです。
新しい試みとは
“次世代ジャッキー・チェン”を作ろうとしていること。
この作品にはニコラス・ツェーやダニエル・ウーの香港のイケメンたちや、チャーリー・ヤンや、シャーリーン・チョイ、ココ・チャンといった美女軍団が、ジャッキー・チェンの周りに上手い具合に配置されて、彼を大いに盛り上げるとともに、彼らの見所も満載で、それぞれいい味だしてます。

今までのジャッキー作品は
ジャッキー・チェンの「俺が、俺が」色が強すぎました。
ジャッキー・チェン以外の出演者は本当添え物程度の扱いでしたもの。
それが今回のように脇役でもいい味出している俳優陣が出てくると
ガゼンおもしろくなってきます。
1+1=3以上の結果を相乗効果でもたらしてるようなもんです。

韓国の俳優陣が注目されている昨今ですが
香港の若手俳優陣も
この作品を見る限りでは、充分いけるんじゃないですかねぇ。
ただしこの作品がこういう公開のされ方じゃ、
広く伝わってくれるかという不安はありますけどね。
また文章が前に戻ってしまいました…

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