山崎さんの著書を読んだ後、友人のダンナさんと話し合ったことは以下。
信者本人の幸せを考えた上で、親族が強制隔離を決行したとする。
親族側としては、その目的は「カルトからの救出」。
信者側からすると、それは「拉致・監禁」「逆洗脳」。
成功すればよいのか?
成功とは、どんな状態だろう?
教団から引き離すことに「成功」しても、本人の心の中はどうなっているのだろう。
「拉致・監禁」という手段が「親族に裏切られた」という心の傷を残す可能性は否定できない。
宗教団体と(表面上)縁をきったように見せ、やがて戻っていく人もいる。
別のカルトに入信する人もいる。
山崎さんのような成功例。
それなりの準備・協力者・準備期間が必要。
数か月の準備で救出のチャンスがめぐってくるケースもあれば、
何年もかけて準備し、決行しようとしたそのとき、信者本人が「助けて」と叫びながら外に飛び出し、先輩信者の家にこもってしまった例があった。(←統一教会の事例)
このケースが、実際説得に応じるまで、数年かかった。(最終的には脱会)
要するに、一朝一夕にできることではない。
脱会に成功したとしてもそこでオワリではない。
価値観の大転換の後遺症として、たちなおれないほどの自己否定感におそわれる人もいる。
「信頼関係が切れてしまうのなら、意味がない」
「結局、本人が自分で気づき、自分で選択したというかたちにたどりつけないと意味がない」
ダンナさんはそう言った。