冤罪を考える… “恵庭OL殺人事件を考える” シンポジウムに行ってきました。
13年前、北海道恵庭市で起こった殺人事件を覚えているでしょうか?
“恵庭OL殺人事件”と称されています。
ネットで検索してみてください、概要が様々なサイトで掲載されています。
この事件で犯人として逮捕された女性は一貫して無罪を主張して闘っています。
最高裁に上告したものの棄却されました。
しかし真実を明らかにするため現在も再審請求をしています。
検察側は直接証拠や自白のないまま状況証拠だけを揃え、裁判所は弁護団の科学的見地での証拠採用を一切しないという矛盾だらけのこの事件は、冤罪の可能性が高いと思われます。
詳しい反証はここでは述べません。
ぜひみなさんで様々な角度で検証していただきたいと思います。
そのほうが自然に矛盾点が湧いてくるものと思います。
本日、この事件の冤罪を支持する「恵庭OL事件の再審を支える会」が主催する“恵庭OL殺人事件を考える” シンポジウムに行ってきました。
“恵庭OL事件”の概要と再審申し立ての進捗(しんちょく)状況の報告や足利事件を担当した佐藤弁護士を招き、他の冤罪事件との共通点など様々な視点からなぜ冤罪事件起こるのかなど大変興味深い話を聞くことができました。
それ以上に今もなお自由を奪われ服役さえている当事者の方が大変気の毒に感じました。
会場は立ち見がでるほどで、マスコミ各社も取材に来ており、注目の高さが伺えます。
無実の人が警察・検察のストーリーにより犯罪者に仕立て上げられ、自由はもちろんのこと、社会的信用などすべてを失う冤罪は絶対にあってはならないことです。
しかしながら実際に多くの冤罪事件があるのも事実です。
起訴された刑事事件での日本の有罪率は99%といわれています。
この数字だけでも異様に感じますが、警察・検察の捜査のあり方や矛盾点に疑問を持たずに認めてしまうイエスマンと化した裁判官の関係を考えると、この有罪率99%に疑問をもつのもおかしくはないことだと思います。
三権分立(司法・立法・行政)は権力の乱用を防ぐものです。
しかし、そこで権力の乱用をしているのであれば、政治がそれを抑制しなければいけません。
政治でしかその乱用を防ぐことはできないのです。
取調べの可視化など、水際で冤罪を防ぐ法律を早急に制定することこそ司法権力の乱用を防ぐ一番の近道ではないでしょうか?
とにかく、人の人生を狂わせ絶望に陥れる冤罪はどんなことがあっても許されるものではありません。
こうして「犯人」は作られた
日本評論社