呆れた!「光の道」構想を強く主張した ソフトバンク孫社長の究極の自社への利益誘導経営 | 21世紀のケインジアンのブログ

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 NTTから光アクセス部門を分離する案を強く主張したソフトバンク孫社長政治まで巻き込み、その立派な主張で、ネット上では正義の味方となっている。

 


 それでは、なぜ、孫社長は「NTTの光アクセス部門を分離して、メタルの電話線を一気に光回線に移行させよ」としつこく迫るのか。


 それは、400万人近いADSL(ヤフーBB)のユーザーがソフトバンクを経営破綻させかねない大きなお荷物になっているからだという。400万人近いヤフーBBのユーザーに対し寿命が近づくモデムや局内設備を更新する企業体力はソフトバンクにはないからだ。つまり、このまま状況に変化がなければ、ソフトバンクは経営破綻しかねない。


 ヤフーBBはいうまでもなく、メタル回線上のサービスだ。孫社長が主張するように、メタル回線から光回線への移行を進めればヤフーBBを「タダ」で止めることができ、同時に、それと同じ数の光回線ユーザーを自動的に獲得することができるのだ。ソフトバンクの経営の大ピンチ要因が転じて、一石二鳥のとても美味しい話になる。だから、あれだけ必死になるのもよく分かる。


 これこそ、「光で日本を元気にする」という建前はとても立派なソフトバンク孫社長の呆れた究極の自社への利益誘導経営と言えよう。