もう1つ魔人さま1周年企画向けのものが書けたので、UPしてみますね~
これも昼休みクオリティー。





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好きだよ
愛してる
ずっと一緒にいたいんだ
永遠の愛を誓うから


甘い甘い言葉たち
彼が口にした瞬間、きっとキラキラ輝きだす言葉たち

私は何度もこの言葉を聞いた
でも、そこに喜びは一切ない
だって、それは画面の向こうの出来事
私には手の届かない世界だから

彼が私に愛をささやくなんてことがあるわけない
地味で色気もない女
こんな私を後輩として可愛がってくれている
そのことだけでも、ありがたくて幸せなことだ
恋人になりたいと望むだなんて、あまりにも図々しいこと


なのに・・・


これはどういうことだろう
両手に余るほどのクイーンローザ様を腕に抱えた彼が、私の目の前で微笑んでいる


「お誕生日おめでとう。」
「敦賀さん、どうして・・・?」
「今日は、最上さんにどうしても伝えたい言葉があって、ここまで来てしまいました。」


周囲からは悲鳴ともなんともつかない声が聞こえる
でも、今の私には遠い場所の出来事のようだ


「ちょっとギャラリーは多いけど、証人がたくさんいてくれたほうがいいかな?」
「証人っていったい。」
「君が俺の言葉を曲解しないように。夢だと思い込まないように。」


ほのかに甘い期待が私のからだの隅々まで流れる
そんな私の心に彼は気づいているのだろうか?


「最上さん、俺は君のことが好きだ。心から愛している。一生の俺のそばにいて欲しい。俺は最上さんだけに永遠の愛を誓うから。」


夢のように幸せな彼からの告白
でも、これは夢じゃない
私が一歩を踏み出せば、私の想いはきっと彼に届く
私は大切な人向かって、そっと手を伸ばす