また、好きな人ができました。

あの日から14年。

たくさんの出会いと別れを繰り返してきたけれど、
1年に1度のこの日を忘れることがずっとできなくて、
それなのに、1人ではいられない自分の弱さが嫌いだった。

わたしの人生を終えるときに、誰にも心を奪われていなかったら、
天国できみに逢えるかな、一緒に過ごせるかなって思ってた。

でもね、いつ会えるかわからないから。。。

弱いわたしでごめんね。

だけど、きみが、自分以外の誰かを好きになること、愛することを教えてくれたから。
わたしはまた、まだ、誰かを愛せるんじゃないかって、
頑張ってみてもいいのかなって。

自分勝手だってじゅうぶんわかってる。

1年後の七夕、きみか彼か、わたしの心には誰がいるんだろう。


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梅雨入りして、苦手なジメジメした季節。

きみが夢に出てくるのはいつもこの季節。

そうか、7月7日が、今年もやってくるんだなぁ。

晴れるといいなぁ。
そしたら、30歳になったよって報告しよう。
星空を見上げて。



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大学生になってから、黒い服ばかり着るようになった。

今でもよく着る色だけど、あの頃と今では黒の持つ色の意味が違う。




大学生になって、わたしはきみのことをまだ好きなのか、きみとの未来を思い続けるべきなのかわからなくなっていた。

そして、アルバイト先の社員さんに告白されて、つきあってみることにした。
きみへの思いとは違うけど、好きになれると思ったし好きだと思える部分もたくさんあった。
でも、彼といても、ふとしたときにきみを思い出してしまったり、彼と会えないときにきみと過ごした毎日を思い返したりしていた。
このままでいいのかな、そんなことを思っていたときに、偶然会ったきみの友だちから衝撃的な話を聞いた。






きみがもう、この世にいないって。







言葉の意味がわからなかった。

何を言ってるのかわからなかった。

突然すぎて、涙も出なかった。



引越し先の住所も電話番号もわからないから、確認のしようがなかった。

驚きと悲しさと戸惑いと、そんなことあるわけないって思いが混ざり合って、
ほかのことは何も考えられなかった。

だけど、その感情を誰にも吐き出すことができなかった。

だから、家でも学校でもサークルでもアルバイト先でも、誰にも気づかれちゃいけないと思った。



運命の相手なら大人になったらまた会えるって話したこともあったよね。
だけど、大人になる前に、きみはいなくなっちゃったの?

いつ?
どうして?
何があったの?

そんなことで頭の中がいっぱいだったわたしは、そのときつき合っていた彼のことを思いやることも考えることもできなかった。
そして、その彼には別れてほしいと告げた。



もう、きみに二度と会えないなんて、
きみの声を二度と聞けないなんて、
きみの笑顔を二度と見れないなんて、
きみに二度と触れられないなんて、
信じたくない。
信じられない。


だけど、本当だった。


きみのお母さんが電話をくれた。


わたしに連絡するべきか迷ったけど、と話してくれた。


お葬式に呼べなくてごめんね、っておばちゃんは言った。

あの子のことを好きになってくれてありがとう、って。

いつかお嫁に来てくれるの楽しみにしてたんだけどね、って。

あの子には、もうほかに好きな人がいるかもしれないから、連絡しないでって言われたんだけど、って。







電話を切ってから、わたしは一生分の後悔をした。

きみは、最期までわたしを想ってくれていたのに、わたしの幸せを願ってくれていたのに、
わたしは・・・
きみへの気持ちがわからなくなったり、きみとの未来を思い描くのをやめたり、ほかの人とつき合ったりしてしまった。

だから、罰があたったんだ。


わたしのせいで、きみは・・・。







きみが天国に旅立つのを見送れなかったけど、きみが安らかでいられるよう、喪に服そうと考えて、
それから喪服がわりに黒い服を着るようになったんだ。



それが、黒い服ばかり着ていた理由。

今まで誰にも話したことなかったなぁ。





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