一連の出来事① 異変に気付く | Winston's diary

一連の出来事① 異変に気付く

随分長い間更新を怠ってしまいました。
実は先週は気が動転していて、この状況を自分の中でどう処理すればいいのか分かりませんでした。
今週に入ってやっと気持ちが落ち着いてきたので、この1、2週間に起きたことを文章にしたいと思います。
支離滅裂な部分があるかもしれませんが、どうかご容赦を・・。



1週間半ほど前、ウィンストンの体を触っていると右ソ径部に不自然なしこりを発見しました。
本人は至って元気で、ドッグランでも走り回っていて食欲も排泄も快調。そのしこりを本人が気にしている様子もありません。
夫にも見せましたが、すこし様子を見てみようその日はそのまま過ごしました。
次の日、改めてしこりを見てみると結構な大きさであるように感じられ、一度病院に連れて行くことにしました。

その病院は家から近い小規模な病院なのですが、そこで一通りの診断を終えると院長先生に呼ばれました。

先生が仰るには、これは触診とエコー検査だけだとはっきり断定が出来ない症状だということ。
考えられる可能性としては、


1.ソ径ヘルニアといって、ソ径に出来た隙間から中の内臓や脂肪が出てきてしまうもの
2.縫合糸肉芽腫といって、去勢手術(避妊手術)をした時に使用した糸が体に合わず何らかの反応を起こしてしまい、炎症によりしこりが出来る病気
3.リンパが腫れてしまっているもの
4.腫瘍(癌)年齢的に考えづらいが、100%否定は出来ない


と言われました。


通常このような場合は針を刺して細胞の一部分を取り出し検査をするが、この検査は重箱の隅をつつく様なもので、針を刺しただけだと分かりづらいことがある。一度中をあけてみることも出来るが、全身麻酔をかけ体に負担が行くものなので、その前に大きめの病院でセカンドオピニオンを聞くことを勧める、と言われました。


私も始めての経験で、犬の病気に関する知識もほぼ皆無に等しく、この説明のみで判断を下すことは躊躇われたので、その足で院長先生に勧められた病院に向かうことになりました。


しかしながら、その勧められた病院というのが腫瘍を専門にしている病院だからといわれ、その瞬間頭の中では「なんで、腫瘍・・確かにしこりできてるから腫瘍のなんらかの種類なのかもしれないけど、なぜそこを勧めるんだろう。言葉には出さないけど、ウィンストンはもしかしたら癌なんじゃないか・・、それを確定付けるためにセカンドオピニオンを聞けといっているのか」と、知識がないだけに認識できる単語を耳にするとそちらの方にマイナス思考がいっぺんに広がっていきました。

すこし遠い病院だったので、徒歩では無理、でもうちには車がないからタクシーの運転手さんに断ってウィンストンを乗せてもらいました。


その腫瘍専門の病院にたどり着くと、院長先生から電話が入っていたとのことで、すぐに診察室に通してもらいました。その病院では院長先生が不在だったため副院長先生が対応をしてくれました。。

先生が触診をなさったところ、やはり最初に行った病院と同じであるとの見識でした。

その病院でも同様針を刺す方法があるとの事でしたが、不十分な情報しか取り出せない可能性が高く、病院の方針としてはどちらにしてもこの大きさのしこりは取り出す必要があるので、一度手術をして取り出しそれを病理検査に送りどのような組織なのかを確定するようにしたいといわれました。


私も半分泣きそうになっていたので、先生の言われるままに即手術の手続きをとりました。
手術は次の日。
夜は食べ物と飲み物を抜いて、手術に備えました。


手術当日。

執刀医は院長先生です。手術前に全身麻酔に耐えられるかの血液検査等がある為、朝一で病院に連れて行きました。


そして院長先生から説明を受けたのですが、先生曰く、腫瘍に関しては年齢的に考え難いが、ゴールデンレトリバーの死因の約80%は癌であること、またウィンストンの犬種からゴールデンの血が濃く感じられるので癌の可能性も否定はできない、そしてこの年で癌にかかってしまうと若いだけあり進行が早いので、とてもよくないとの話を聞きました。

術は待合室のモニターで見るか、手術室の外からの窓から立会いも出来るといわれ、手術なんて人間の家族にもした人はいないし、自分もしたことがないので手術の立会いで切っている部分を直視できるか不安でしたが、この際私も覚悟を決めてウィンストンの一番近いところで立会いをする覚悟を決めました。


そしてそこから手術までの3時間、なんともいえない気持ちで街中を歩きながらその時間を待ちました。
フラフラ歩きながら、いろんな考えがよぎりました。
まだ1年ちょっとしか一緒に過ごしていない。まだ2歳半の若い年でなんでこんな苦労を味わわないといけないんだろう。うちも留守がちで寂しい思いをさせっぱなしだし、まだ人間を心から信頼できるようにもさせてあげられてない。旅行にも沢山行ってないし、まだまだ一緒にしてないことが多すぎる。
もし、癌だったら、これからどうなってしまうんだろう。抗がん剤治療で苦しい思いをしないといけないんだろうか。なんで彼がそんな思いをしないといけないんだろうか。


炎天下の中その辺を歩いていると、飼い主さんと楽しそうに散歩してる犬がいる。

今までは当たり前の光景だったのが、とてもうらやましくなる。ああやって、元気な愛犬と一緒に散歩に行けるって、なんて幸せなんだろう。


一度考え始めると最悪な事態を想像しては、際限なく続いてしまう。

いろいろな考えを廻らせては、なんとも言えない3時間を過ごしました。