簡単だから大丈夫 | 迷ってばかりのキャリアアップ&ダウン

簡単だから大丈夫

私が人に何かを教える時に、気をつけていることがあります。


それは・・・
「簡単だから(大丈夫よ)」という風な台詞を、安易に言わないことです。


相手に『緊張を解いてもらおう』『安心してもらおう』、または逆に『早く覚えてもらおう』と考えて、
「簡単だから直ぐ出来きますよ」などと、つい言ってしまいませんか?


でも、これって・・・言われた方からすると、結構なプレッシャーになるようなんです。

特に、上司が部下に何かを教える時に、この「簡単」という言葉は危険かもしれません。


もし、横並びの人から「簡単だから大丈夫」と言われるのであれば、「そうなんだ、じゃ、私にも出来るかも」という安心感に繋がると思います。


しかし、上の人から「簡単だから」と言われてしまうと、部下は「簡単だと言われることが出来なかったらどうしよう」と考えて、不安になってしまうのかもしれません。


だからと言って、逆に「かなり難しい内容だから、大変だと思う」などと言ってしまうと、それはそれで緊張度UPしてしまいますし・・・


・・・などなど、たくさん失敗を繰り返すうちに、私なりに気付いたことがあります。


新しい事を任される時、初めての時、大抵の人は緊張しているんです。その上、上司の前で部下は通常、ナーバスな状態にあります。


その状態は、何かを学ぶ上で、あまり良い状態ではないんですね。緊張で集中力が高まるなら結構なんですが、大抵、彼・彼女らの意識は散漫になってしまっています。


そんな状態は、私にとっても嬉しいことではありません。
落ち着いて説明を聞き、自信を持って、初めての業務にも取り組んで欲しいのです。



「この業務は簡単だから大丈夫よ」
「直ぐに出来るようになると思いますよ」


とストレートに言ってしまうより、


「ちょっと大変な内容だけど、あなたなら大丈夫よ」

と勇気づけてみたり・・・(よい意味で少しだけプレッシャーも与えつつ♪)


「少し複雑な業務だから、一度の説明では分かりづらいかもしれません。」

と、直ぐに分からなくても大丈夫よ、というメッセージの篭った台詞を最初に伝えてみたり・・・


そんな感じで、私は、部下達に、なるべく前向きに、自信を持って取り組んでもらえるように、ちょっとだけ気を使ってます。



・・・と書いておきながらなのですが・・・


もちろん、相手のタイプにもよりますよね。チャレンジ精神旺盛なタイプであれば、「難しい」という言葉に燃える人もいますし・・・。
それで・・・逆効果なことを言ってしまって、失敗した事もあります・・・(泣)



あっ、でも、失敗率は下がってきていると思います・・・たぶん・・・