静けさ -再演Ver.- | 独り言集

独り言集

大半が観劇記です。
内容はネタバレ気にしてませんので注意して下さい。趣くままです。
その他についても趣くままです。

脚本・演出 吉行由

出演者   吉行由、ハジメスモモ、竹下佑美、丸山貴世、熊原基記、

        稲森誠(劇団シアターOM)、福地教光(バンタムクラスステージ)、

        青木道弘(Artist Unit イカスケ)、日高尚志(LUCK NUTS!!)、

        泉希衣子、出口雅敏、早乙女優、辻本優美、ぷう吉(ギター)

        梨田いづみ(うしとらプロジェクト)


芸術創造館 13日13:00開演 自由席(4列目で観劇)。


あらすじ

すべてはその静けさの中で、始まる―――。


一年前のある日、その街で地震が起こった。

人々の価値観を根底から覆すほど激しく揺れはしなかったが、

保険会社が儲からないほど、小さい地震でもなかった。


やがて人々はその震源地に記念碑を建て、すぐにそのことを忘れていった。


だが、その地震をずっと忘れなかった人々もいた。

「長野恭平」――過去に囚われて、現実から目を逸らし続ける、元盲人だった男。

「安西皐月」――過去を受け入れられずに、自傷行為を繰り返す女。

「石原ハジメ」―-過去を受けいれて生きることしかできない探偵。


地震によって引き寄せられた彼らが出会い、再び世界は振るえだす・・・・。

(チラシより)















芸創セレクション 2010ロクソドンタフェスティバル 優秀賞受賞作品

ザ・パンタロンズ、「静けさ -再演Ver.-」。












今年で何回目の芸術創造館なんだろうか。

多分、今年一番足を運んでいる。


受付開始時間を少し回って、3階へ。

受付には・・・・丸山貴世さんが!

あれ?出演してなかったっけ?

Wキャストと言うことを忘れている始末・・・・。(^_^;)

(私の観た回は梨田いづみVer)

(楽が丸山貴世Verなんですよね)

赤坂桜さんは・・・・居なかったけど、なにやら渡される。

紫色の封筒。

(封筒といって良いのかな、これは?)

・・・・ちょっと身構える。(^_^;)

なぜにこの色なのか。

他の人はどうか知らないけど、私は少し警戒心を抱いてしまいます。

これが赤坂流なのか・・・・なんて。

開演を待つまでに開けても良かったけど、

綺麗に開けたかったので、帰宅まではそのままに。


開演時間が少し遅れるとのこと。

どうやら事故らしい。

それで観に来る方が間に合わないのだとか。

まぁ、良い。

それまで、ぷう吉さんのギターを聞きながら初演を思い出しておく。

(断片的にだけど)


さぁ、開演。


吉行由さんが出てきて、軽く作品の説明。

まぁ、タイミングがタイミングなだけに、ですね。


で、まぁ、必要なことだと思うのですが、

個人的には余計にリンクしてしまい、苦しさ倍増・・・・。

で、このこと(吉行さんの説明)もあるんですが、

やはりタイミングがタイミングなだけに冷静には観れなかった気がします。


・・・・。


偶然にですが、このタイミングでこの作品の上演には

大きな意味が付加されている、付加されてしまった気がします。

それは人それぞれ違うのだろうけど。


勝手な解釈ですが、この作品には4つの視点があるのかと。

「恭平」、「皐月」、「ハジメ」。

(ハジメの場合は「直接的」には違う気がしますが)

この3人の「当事者」としての視点。

当事者を被災者、被害者と置き換えても良いのかもしれない。

地震から1年が経ち、街は以前の「静けさ」を取り戻している。

(ここでの「静けさ」の使い方は怒られるか?)

でも、3人には全然・・・・。

過去として、現在の今として重くのしかかっている。

忘れ去ることのできないものとして・・・・。


そして、最後の視点が「部外者」。

こう書くと無神経すぎるといわれるかもしれないけど・・・・。

(「傍観者」と書くと更に無神経だろうか・・・・)

良く舞台を見ると、登場人物の誰かに感情移入することがある。

でも、それをあえて拒み続けこの作品を見ると・・・・。


阪神淡路、新潟、そして今回の東北。

(このほかにもあるんだけど)

私は全てにおいて、「部外者」である。

(阪神淡路の時は福岡にいた)

その「部外者」という視点を貫き通すと、

この作品の中の3人に起こったことや、

今東北で起こっていることは・・・・何れ忘れるのだろう・・・・。

幾らテレビからその惨状を流そうとも、

それは画面の向こう側の出来事、フィクションなのだと・・・・。


劇場までの街の風景、終演後、劇場を出た時の街の風景。

そのどちらにも今の東北を感じさせるものはない。

この記事を書きながら、近所の子どもたちの明るく遊ぶ声が聞こえる・・・・。


空には雲ひとつない。


やはり、フィクションなのかと、

そう感じてしまうことは果たして良いことなのか・・・・悪いことなのか・・・・。

薄情者なのか・・・・。





「冷静には観れなかった」と書きつつも、

そこそこに冷静に観ていたりもする。(^_^;)


初演時から比べると出演の顔ぶれが変わってますね。

「恭平」、「ハジメ」、「加奈子」と。

「皐月」は梨田いづみさんで変わってないですが、

Wキャストになってますから、これも変わっていると言えば変わっている。

どうして変わったのか?

まぁ、諸々事情はあるんでしょうが、個人的には「絞る」ためなのかな、と。

(結果的にそうなったのかもしれませんが)

初演時に感じた、『加奈子は隠れ主演?』は今回感じませんでした。

吉行由さん的には「絞った」つもりではないかもしれませんが、

軸足は「恭平」にあったのかと。

そして、「恭平」を深く掘り下げた印象です。

まぁ、再演Ver.なので、これもありなんでしょうけど、

「加奈子」と「皐月」が・・・・なんですよね、個人的には。(^_^;)

あくまで個人的にですが、「加奈子」は・・・・やはりタッパですかね。

(上背ってことね)

そこからくる印象でかなり弱く感じました。

(決して、泉希衣子さんが悪い訳ではない)

「皐月」は初演時と同じ梨田いづみさんですが・・・・、

抑えた演出に変更かな?ですね。

まぁ、初演時を細かく覚えていないので何ともですが、良い塩梅。

「美優」は不思議ちゃんでなくなってましたね。(^_^;)

(不思議ちゃんって言うのも私くらいか)

(2度目ともなれば、見なれたか?)

まぁ、今回のほうが真実味を感じました。

竹下佑美さんは、クスッときますね。

まぁ、本人はそのつもりはないんでしょうけど、

つぼをチクチクと刺されてしまいますね、いつも。




終演後は初演時のDVDを購入。




帰宅後、赤坂桜さんからの「プチ付録」を開封。

恐る恐る、と。(^_^;)

手紙と写真が2枚。

写真はどの舞台の時のか分からないけど、

赤坂「加奈子」がやはり観たかったと思ったりする。

もう1枚のほうは・・・・うぅ~ん、何年前だ、これは?なんて。

(すいません)


ありがとうございます。m(_ _)m