【栃木レザーの工場を見学してきた!③  ~いよいよタンニン槽へ~】

こんにちは。
新たな一歩に自信を添える革かばん・革小物
mikiri leather works カシウラリカコです。

 
まだまだ工場見学シリーズ、続いております。
(いい加減しつこいって?)
 

タンニン液に漬け込む

 

脱毛され、きれいになった皮は、ようやくタンニン液のピット槽に漬けられます。
 
整然と並ぶ木製のピット槽。
 
タンニンとは?
 
植物からとれる渋のこと。
栃木レザーでは、主にミモザのタンニンを使用しているそうです。
他には、ケブラチョ、チェストナットのタンニンを使用することもあるそうで、
タンニンの種類によって革の仕上がりも変わります。
つまり、用途によって、鞣し液(タンニンの種類)も変える、というわけ。
 
写真のオレンジ色の液体が、ミモザのタンニン液、
左側の黒っぽい方が、ケブラチョだそう。
(ケブラチョは、南米に生息するウルシ科の木の一種)
ケブラチョ、、、意味はないけれど口の中で反芻してしまう響き(笑)
 

ベジタブルタンニン鞣し

 
栃木レザーには、約160のピット槽があるそうです。
ここが、最大規模と言われるゆえんですね。
タンニン液の濃度は、5段階に分けられており、
約20日間かけて、薄い液から順に濃い液の槽に移動していきます。
 
職人さんは軽々と木枠の上を歩いていますが、、、
滑るんだろうな、、、怖いな。。。
実際、まれに新人さんがピット槽に落ちてしまうこともあるそう!
ピット槽は深く、液も透明ではないので、怖いよね、コワイよね。。。
 

温度管理よりも職人の技

 
約20日かけて、タンニン槽で鞣されるわけですが、
濃度の違う槽に移動するタイミング、タンニン槽から出すタイミングは
どのように測っているのでしょうか?
 
栃木レザーさんでは、もちろん、温度管理もされています。
そこからタイミングは測れるのですが、
毎回、職人さんが鞣され具合をチェックしているそうです。
数字のデータよりも、職人さんの経験。
職人さん、カッコイイです。
 

タンニン液は秘伝の継ぎ足し?

 
タンニンは、粉末の状態で輸入されます。
それを、水に溶いてタンニン溶液にするわけです。
 
タンニン溶液を作るタンクからパイプがつながっており、
ピット槽に適宜注ぎ込まれます。
 
タンニン溶液タンクは、常に「継ぎ足し」。
ここにも秘伝の何かが知らないうちに継承されているのかも^^
 

水も材料?

 
ここまで見ただけでも、
鞣し作業には膨大な量の水が必要であることがわかります。
鞣し業者(タンナー)さんの多くが、河川沿いにあることもこの理由によります。
 
栃木レザーは、地下水をくみ上げて使用しているとのこと。
水道水を使うより安いから?
それもあるかもしれませんが、もっと大きな理由は、
1年を通して水温が安定しているから。
 
また、不思議なことに、
同じ配分・方法で鞣しても、場所が違えば革の仕上がりが変わるとのこと。
「栃木レザーの革は、ここでしか作れない」
そういうことなんですね。
 
 
書いているうちに、あんなこともこんなことも書きたくなり、
どうも長くなってしまうこのシリーズ。
ついてきている人、いるかしら??(笑)
 
レポート、備忘録、資料、といった意味合いで、
もう少し続けさせてください~!
 

 


 

現在、栃木レザーさんでは、個人での工場見学は受け付けておりません。

「私も行きたい!」と、単独で乗り込むのはやめてくださいね^^

 

では、どんな手を使って行ったの??

 

BagYardさん企画の勉強会として参加してきました♪

 

バッグヤードさんは、国内の皮革産業界の活性化を図り、

同業・異業種・『革好き』の方々との交流ができる場として設立された団体です。

つまり、革に興味があればだれでも参加できるのです!アリガタヤ~!

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気になる方は是非チェックしてみてくださいね!

 



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