今日みたいな、良く晴れた暑い日は思いだしてしまう。あの時の事を………。



あれは僕が小学5年の夏休みの事………。



僕の住んでいた所は一応、町だけどけっこう山に囲まれた地域でした。



夏休みになるとチョイと悪そうな高校生の兄ちゃん達がシンナーなんぞ、吸いにくる。



山の中は僕らの遊び場だっただけに、いい迷惑だった。



そんなある日近所の人の通報によって警察がやって来た。



その日も一人のヤンキー高校生がシンナーを吸いに……。



それから捕り者劇が……!



町内を走って逃げるヤンキー高校生、それを追いかける若いおまわりさん、なぜかおまわりさんを応援する町内の野次馬達、昔は何事かあると、いつもこんな感じ……。



そして、それを見ていた悪ガキ小学生の僕達……。おもしろ半分にヤンキー高校生の前に出て、おしりぺんぺんなんぞを、したもんだからさあ大変!



逃げる悪ガキ小学生達、それを追いかけるヤンキー高校生、さらにそれを追いかける、おまわりさん、完全に構図が変わってしまった。野次馬達もおまわりさんの応援をしつつ、僕達の応援も………。


町内を3周ぐらいしただろうか、さすがに体力の限界、僕達は得意な山道へと思った瞬間、先頭の友達がすっころんだ山道は細いので先頭がこけては前に進めない。やばいヤンキー高校生、もう僕のすぐ後ろまで迫っている。その時初めて怖いと思った。一瞬の大恐怖でした。



もうダメだー!と思った瞬間ヤンキー高校生も、足を取られ、すっころんだ。そこを一気に、おまわりさんが………。長い長い真夏の逃走劇が終わった。



僕達、悪ガキ小学生達は、震えていた。さすがに怖かった。あのヤンキー高校生の形相は今でも思い出し覚えている………。



教訓ーあまり調子に乗ると痛い目にあう。