私は会社を定年退職してから国際政治を研究する学者の集まりである国際アジア共同体学会の会員になった。毎年1回の大会、シンポジウムに出たり、3か月に1度の研究会、他の学会との共同研究会などに参加してきた。大会は嘉悦大学、東北大学、日本大学(神田)、筑波大学大塚キャンパスで開かれた。研究会は講師を呼び、2,30人が集まり発表を聴き、討論を行う。研究会会場は交通に便利な、神田近辺の日本大学、専修大学が多い。



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国際アジア共同体学会会長・進藤榮一(1939~)筑波大学名誉教授。京都大学法学部で猪木正道、田畑茂二郎、高坂正堯の教えを受けた国際政治学者。1月12日に東京外国語大学で開かれた学会のコンフェレンスにて。



私は会社員時代から、社団法人・化学工学会中国委員会委員を務めている。中国委員会は中国での同様な組織・中国化工学会との技術交流、情報提供をおこなう際の学会側の日本側の窓口だ、化学工学会は会員数9千名を超える大組織だ、所属するのは大学の先生、公立、私立の研究所、研究組織の研究員、企業の役員などだ。中国委員会の委員長が早稲田大学理工学部教授なので、いまは早稲田大学理工学部の会議室で3か月に1度委員会を開く。委員会の後には中国にかかわりのある講師を呼び、中国事情の勉強会を開く。



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昨年「戦後史の正体」がベストセラーになった孫崎享元外務省国際情報局長、元イラン大使。同上



私は一人一票実現国民会議の活動に加わっている。いわゆる一票の住所差別の是正を求める運動だ。この運動の主役は升永英俊、久保利英明、伊藤真の3弁護士だ。この3弁護士を中心とした弁護士グループが一票の格差による2009年衆議総選挙の無効を最高裁に訴え2011年3月23日に「違憲状態」との判決を、同じく2010年参議院選挙の無効を最高裁に訴え2012年10月17日に「違憲状態」との判決を、ともに得た。私は双方の訴訟の口頭弁論、判決を傍聴した。




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朝日新聞グローブ(GLOBE)『[第10回]一票の格差をなくし、日本を民主主義国家に変える「簡な方法」』に登場した升永英俊弁護士。記事は下記にアクセスください。写真は記事から。




私は国際アジア共同体学会の研究会に出て文科系の大学の先生の議論に加わってきた。また私は化学工学会中国委員会に出て、理科系の大学の先生の議論に加わってきた。さらに毎月1回開かれる一人一票実現国民会議の運営委員会で3人の弁護士との議論に加わってきた。これら3つの集まりの議論に加わり、彼らの頭脳が極めて優秀であること、その結果、議論は緻密であるということを感じる。ここから会社員時代には得られなかった知的刺激、知的会話を得るのを愉しみとする。60歳を過ぎても学ぶべきことは限りなくあるし、学ぶには自分より優秀な人間と付き合うことだ。私の知的欲求は限りがないが、私の寿命には限りがある。しかし好きな酒を飲んでいるときは人生は無限であるように思う。短い人生は愉しむべし。



横浜・青葉台暮らし-無効訴訟
2012年12月17日に衆議院選挙無効を訴えるために東京高裁に向かう原告団。最前列右から伊藤真、升永英俊、久保利英明弁護士。同様の訴訟が全国14の高裁・高裁支部全てに訴えられた。写真は産経新聞から。