王と夜啼鳥 FLESH&BLOOD外伝 松岡なつき | ちわ☆わんつーmemory 

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日々の忘れたくないこと

王と夜啼読了
フレブラの外伝
外伝は2冊目ですが今回は装丁が文庫ではありません。
本編に係わらない内容だとわかっていたので、昨年11月発売と同時に購入していましたが、積読状態で、ようやく読了。

海斗がスペインへ連れ去られたときのこと。
いつもはイングランド中心ですが、今回はスペインサイドの作品でした。
王と夜啼鳥(ナイチンゲール) ~FLESH & BLOOD外伝~/松岡なつき
¥1,470 Amazon.co.jp
内容紹介
ビセンテに拉致され、フェリペ2世のいる王宮で暮らす海斗。過保護で優しいビセンテとレオに守られ、憎い敵とわかっていても、二人に冷たくできない。そんな時、レオが貴族の子弟たちが通う剣技学校で差別を受けて、ダンスを教えてもらえないと知ってしまう。憤る海斗は、夜会で披露するダンスを、アロンソと一緒に教えることになり…。
ストーリーはほとんど「内容紹介」で済んでしまうのですが、現実の歴史と微妙に違う平行世界の16世紀
未来の世界からのタイムトラベラー海斗

この世界でもイングランドとスペインの戦いが迫る。
「アマルダの海戦」で命を落すことがわかっているアロンソ・デ・レイバ
彼の人間としての魅力を知るたびに海斗は辛い思いを味わう。
ジェフリーを想う海斗は、たとえ“予言”という口実でも真実を告げてイングランドが窮地に陥るようなことはできない。

孤独な王、フェリペ2世
日の昇る勢いのイングランド。エリザベス2世の宮廷にくらべ、だんだん沈みゆくスペインの宮廷には重い気配が漂う。
眠れないともらした王に良い知恵として「母親が子供に話す寝物語は心地よく落ち着く」と海斗が話したことから、フェリペ2世は海斗に寝る前の物語の語り部をさせることに。
拙いスペイン語ではまずいとビセンテが通訳で同席する。

フェリペ2世の所望はイングランド宮廷の様子
海斗はエリザベス2世の道化をしていたときの騒動を話し出す。
それはジェフリーたちとの思い出でもあった。
海斗が話すジェフリーの活躍に渋い顔の通訳ビセンテが笑えます。
ジェフリーに比べて、硬い硬いビセンテの性格

今回はスペインサイドの話ということでエル・エコリアルの描写やスペイン王が庇護したティツィアーノといった画家の名前が出てきます。
辛気臭い宮殿、大国スペインの王フェリペ2世がどんな人柄だったのか
スペインサイドに立っての描写では、けっこう信頼感を感じる王に描かれていて、大国を背負っていく責任の重さをひしひしと感じさせます。

このFLESH&BLOOD
スタートしたのが2001年  年に1~2冊の発行なのですが出版はBL文庫だし、その要素も充分感じながらですが、16世紀の海賊や海軍の様子なども充分楽しめる読み応え充分な、大好きなシリーズです。

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