カバーイラストと映画のイメージに騙された。かっこよすぎるカバーイラストです。
実際の木島安兵衛は江戸の人間らしく描かれていて、イメージが違いすぎ!
期待した私が悪いのですが~
風貌はリアルさを追ったのか?女性の読者層を考えなかったのか?
ちょっと残念、多分女性の作家だったらもっと違う安兵衛のプロフィールになったのでは?
男性が描かれたのが歴然です。
- ちょんまげぷりん (小学館文庫)/荒木 源
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- シングルマザーの遊佐ひろ子は、お侍の格好をした謎の男と遭遇する。男は一八〇年前の江戸時代からやってきたお侍で、木島安兵衛と名乗った。半信半疑のうちにも情が移り、ひろ子は安兵衛を家に置くことに。安兵衛も恩義を感じて、家事の手伝いなどを申し出る。その所作は見事なもので、炊事・洗濯・家事などすべて完璧。仕事で疲れて家に帰ってくるひろ子にとって、それは理想の「主夫」であることに気づく―。(内容紹介より)
もとは「ふしぎの国の安兵衛」というタイトルだったそうですが、「ちょんまげぷりん」というタイトルのインパクトを考えると、タイトルって大事ですね。
保育園年長さんの友也のママ、ひろ子はシングルマザー
保育園生活は私も母親として経験者
ひろ子のいらだち、せわしなさがよくわかる。働く母親のジレンマ!子供との悪循環。
安兵衛がいるおかげで、その悪循環がどんどん好転してゆく。
息子の友也も安兵衛の接し方でぐっと成長する。
しかし、安兵衛の作ったスイーツが認められたことで、安兵衛自身も自負心が頭をもたげる。
江戸時代でも貧乏旗本は生き甲斐といえるような仕事はなかった!
分を守って生きてきた安兵衛にとって、現代は身分制度のない自分を表現できる世界だった。
安兵衛が仕事を持ったことで起こるすれ違い。
作者の荒木さんも主夫経験があるそうですね。
同僚だった奥さんが外で働いて、ご自分は小説を描くために家庭の仕事を引き受けた。
前に紹介番組を見ました。
だからこそ、実感が湧く家事や子育ての描写。
これを読んで私も反省。一生懸命掃除しました~
ただ、シングルマザーで助けもなく、1人でがんばって子育てしている親も多い訳で、そこはこの作品の主張もわかるけど、違うケースも認めないといけないと思う。子育てはそれぞれの家庭、家庭の事情があります。
江戸時代からタイムスリップした安兵衛がかわいいんです。
動物園で虎を見るのを楽しみにしているけど、虎がこちらに向かって「がおぉ~」って吠えたら、他のお客は喜んでいるのに安兵衛は青ざめたとか。 それをしっかりひろ子が見ているんですけどね。
タイムスリップ作品はその時代とのギャップを表現したシーンは楽しいですね。
「ちょんまげぷりん2」では友也がタイムスリップしてしまいます。
こちらも読むのが楽しみです。
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