むかしのはなし 三浦しをん | ちわ☆わんつーmemory 

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日々の忘れたくないこと

短編集

Mirokuさんの記事 を読んで図書館へすぐリクエスト。

不思議な作品でした。7編の短編は昔話とセットにされて、そしてそれぞれがリンクしていました。

むかしのはなし (幻冬舎文庫)/三浦 しをん
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三カ月後に隕石がぶつかって地球が滅亡し、抽選で選ばれた人だけが脱出ロケットに乗れると決まったとき、人はヤケになって暴行や殺人に走るだろうか。それともモモちゃんのように「死ぬことは、生まれたときから決まってたじゃないか」と諦観できるだろうか。今「昔話」が生まれるとしたら、をテーマに直木賞作家が描く衝撃の本格小説集。(内容紹介より)


ラブレス = かぐや姫      

ロケットの思い出 = 花咲か爺

ディスタンス = 天女の羽衣

入江は緑 = 浦島太郎

たどりつくまで = 鉢かづき

花 = 猿婿入り

懐かしき川べりの町の物語せよ = 桃太郎


解説 榎本正樹


内容紹介にあるモモちゃんとは7編目の「懐かしき川べりの町の物語せよに出てきます。

この話、それぞれ、登場人物が話す形式で綴られています。

これから昔話になるごとく語られているのです。


7編目まで読むと、1編目からのつながりに気がつくように出来ていて、各作品のトップに付けられている昔話もとても簡潔にまとめられています。そして本編はそれぞれその昔話と関連付けられていて、凝った作りになっていました。



といっても、これは解説で説明されて納得した編もあって、私では気がつかない関連性までありました。

さすが解説者は違いますね。


そして、そのような作品をつくる三浦さんも、さすがです。


いまいち納得できないセットもあったのですがう~ん

解説もそこは載っていなくて、だれか教えて~と言いたいところです。



この作品の前に「人生激場」を読んだところだったので、あまりの違いに、同じ作者?と思うくらい。



そして、少々気持ちが落ち込む作品でもありました。

諦観…とてもそれはできないだろうな。 読むだけで落ち込んでくるんですから。もし現実に起こったとしたら…


なんとも、考えさせられる作品です。


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